七里岩とは、長野県諏訪郡富士見町から山梨県韮崎市までの約28kmにわたって伸びる、八ヶ岳噴火時の泥流によってできた台地状の地形を指すらしい。周辺にある、台地から下りるための道は険しさを極め、九十九折の道も少なくない。その終端部にこのループはある。ループの直下には台地を貫く七里岩トンネルがあり、大変興味深い場所である。
ループの下にある警戒標識は、見事なぐるぐる渦巻きで、まるで某宗教団体の魔除けマーク。ループを構成する橋梁部(というよりトンネル)は、かなり年季の入ったコンクリート作りで、昨今の税金の塊のようなループ橋とは一線を画す「のの字」と言える。
県道を示すヘキサの古さにも味がある。もっとも、「小渕沢韮崎線」と表示されているが、17号に指定された時点では既に「茅野小淵沢韮崎線」になっていたはずなのに、これはどうした事情があったのだろうか。
この県道17号(通称七里岩ライン)は、蓼科ツーリングでよく使う道。走っていてとても心地よい。
==2006年9月9日追記==
トンネルとも橋ともつかぬ構造だが、トンネルであることが判明。
正式名称は青坂隧道とのこと。昭和7年竣工だそうだ。竣工当時、この道は県道だったのだろうか?でなければ、幅員6-7mもの道路やトンネルを作る資金を誰が用意したのだろうか。
==2012年4月21日追記==
2005年から事業が開始された青坂BP。
2012年3月16日をもって青坂BPが開通し、同時に青坂隧道が閉鎖となった。
1932年の開通以来、80年間で何台が通行したのだろう。私も何回通行したことか。
こののの字を車両で通行することは、もうできない。