(2004年8月22日初版記事公開・2021年2月16日記事全面書換)
「銭形砂絵」で有名な観音寺市。街中の至るところに寛永通寶の銭が舞う。
その砂絵を俯瞰できる場所が琴弾山(ことひきやま)で、麓の琴弾公園から展望台を経て砂絵までの道路は一方通行となっている。この道路が「琴弾山ドライブウェイ」だ。1953(昭和28)年の第8回国体開催記念として作られた。
てっきり市道だと思っていたが、県立琴弾公園の敷地内道路であり、管理者は香川県交流推進部らしい。
かなりの突貫工事だったようで開通当初は砂利道、完成は国体終了後の1954(昭和29)年。その後、1967(昭和42)年にアスファルト舗装された。開通当初から一方通行だったのか不明、トンネル名称も不明だが当初から存在した。
トンネルの脇にある手水鉢の跡らしきものに興味津々。水道は引かれていないので、手水鉢としては用を為さないと思うのだが、たまたま通りかかった地元の人に聞いてみたところ、琴弾公園全体を庭園と見立てて、茶室にある「つくばい」のようなものではないか、とのコメントを得た。真偽の程を確かめる術はない。
路線 | 県立公園敷地内道路 |
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所在地 | 香川県観音寺市有明町 |
回転度 | 270度 |
完成時期 | 1953(昭和28)年暫定供用開始 |
実走行日 | 2004-08-22 |
全景写真 | |
(初訪:2004年8月22日)
拡大する 琴弾山ドライブウェイのループトンネルを下から眺める。間知石で作られたピラスターがいかにも昭和中期に作られたことを示している。 のの字内側から交差部を見る。 のの字内側の坑口横に設けられている手水鉢のようなものが気になる。「つくばい」ではないかとの話を聞いたが、そうは見えぬ。 拡大する ループをトンネル上から眺める。 1960(昭和35)年に描かれた琴弾山ドライブウェイのループ部。当時は植栽がまばらで川向うを見通せたそうだが... 44年後、同じ場所・同じ構図で撮影したと言っても誰も信じない。アカマツの成長は早い。 (再訪:2020年9月26日) 拡大する 琴弾山ドライブウェイのループ全景。16年経ってもそれほど変わっているようには見えないが、木々は確実に成長している。 ループ部の転落防止柵は2010年頃にコンクリート製擬木からスチール製擬木ガードレールに置き換えられた。 拡大する 琴弾山ドライブウェイを登り詰めたところにある象ヶ鼻岩銭形展望台から眺める銭形砂絵。これが江戸時代に作られたとは驚きだ。 琴弾山ドライブウェイの随所に銭形。観音寺の街中にも随所に寛永通寳。なかなか徹底している。 |