鹿児島市の中心部、JR鹿児島中央駅近くに位置する原良(はらら)。
市内でも比較的早くから宅地化が進んだ地域で、戦前には住宅街が形成されていた。細い生活道路が入り組み、典型的な「古いまちの構造」が残っていた場所である。
昭和40年代、鹿児島市は人口増加と住宅需要の高まりを背景に周辺の丘陵地を積極的に開発した。その象徴のひとつが1968(昭和43)年に県住宅公社が着手した原良北側の丘陵開発で、現在の明和地区へつながる永吉団地と原良団地が造成された。
新しい大規模住宅地を整備するにあたり、既存の原良の住宅街の中を2車線道路が通されることになった。この道路の開通により、長年暮らしてきた古くからの住宅街が東西に分断されることから、通学や地域のつながりを維持するために横断歩道橋を架設したのだろう。
歩道橋情報整理
| 路線 | 市道武岡原良線 |
|---|---|
| 所在地 | 鹿児島県鹿児島市原良6丁目 [Google Maps] [地理院地図] [Mapion] |
| 回転度 | 450度(1¼回転) |
| 完成時期 | 1973(昭和48)年08月 |
| 実走行日 | 2026年05月10日 |
現調レポート
原良歩道橋全景。歩道橋に並行する細街路は戦前から存在し、狭隘であるがゆえに現在は歩行者専用道路となっている。
直線階段の直下(写真構図の左外側)には鹿児島原良郵便局(1963(昭和38)年8月21日開設)があるが、新設2車線道路上にあったものが道路敷設に伴い移転したらしい。
原良歩道橋のループ部を反対側から見る。古い住宅街であったため、歩道橋橋脚の用地確保が難しかったのだろう。
原良団地計画時点では道路交通の爆発的増加を予想できなかったのだろうか。歩道橋架設は原良団地完成後である。

