のの字な魚道?

2015年5月、ふとしたことで存在を知ったループ魚道。

Wikipediaの魚道の項には次の記載がある。

通常はダム、堰、床止めなどの施設に付属して設ける。魚道形式としては河床の段差部が比較的小さい場合はその一部から下流側の河床に向けて突き出した形状で設けられる突出型魚道、下流側の河床に向けて扇状に設けられる扇形魚道、河川幅の横断方向の全体に設置する全断面魚道などがある。

また、砂防ダムなど段差部の高低差が比較的大きな箇所に設ける専用の魚道としては無かったため、段差部が比較的小さな箇所に設ける「突出型魚道」に使用する魚道製品を利用して折り返して設置したり、螺旋状に積み上げて設置してきた建設例がある。

アイデア自体はかなり古く、1958年にアメリカ合衆国で特許出願されている。

国内では2000年代に相次いで施工されたが、大雨で転がる石や堆積する土砂の除去に労力が必要であったり、それらの堆積により魚の遡上が妨げられる等の現実があり、その後の事例は少なくなってきている。この2社は施工場所を全て把握しているはずだが、ネット上では全ては公開されていないため、独自調査結果を順次レポートしてゆく。残念ながら関係者以外立入禁止のエリアに設置されているケースがあり、コンプリートできないことがわかっている。

なお、日本国内では実質2つの製品で独占状態のようだ。

らせん型魚道
大林組の特許【特開2002-332625(螺旋形魚道構造物)】工法。
円形を6分割したブロックを積み重ねる工法で仕上がりは円柱形となる。
トラック式スパイラル魚道
昭和コンクリート工業の特許【特開2001-049645(螺旋式魚道)】工法。
仕上がりは長円形状(トラック形状)となる。これにより魚が遡上しやすいのがセールスポイントらしい。

海外の事例としては、オクラホマシティ南西にあるフレンチ湖の物件が有名のようだ。その他の事例は継続調査中。

日本全国のの字な魚道マップ