早々に眠ってしまったがたっぷり睡眠を取り、04:00に目覚める。キャンプ場から羅臼岳の山裾が見える。とてもいい天気だ。国後は見えるだろうか? と、駐車場すぐ横の展望台へ行くと、四阿のそばに石碑があり、鹿の置き物がある。すんげーリアルな鹿だ。と思ってまじまじと見ていたら、頭が動いた ! 腰が抜けそうになるぐらい驚いた。置き物なんかじゃない、ホントの鹿だったのだ。昨晩、テントの周りでごそごそ音がしたのはキツネが漁っているのかと思ったが、もしかしたら鹿の仕業だったのだろうか?
あらためて、昨晩のことを思い出す。確か、この羅臼町立林間広場は無料だったはず、と思いながらも利用料(1泊¥300)を徴収された。水場に掲示してあったが、2005年7月1日から有料化されたそうだ。そして、そのときにゴミ袋を渡された。このゴミ袋に入れたうえで、キャンプ場駐車場脇にあるゴミ箱へ入れて欲しいとのこと。
ちなみに、このゴミ袋は町内の商店でも1枚100円で購入できるらしい。買ったその場でゴミを入れて、その店にゴミ袋を渡すと捨てておいてくれるんだって。自然遺産に登録されるって、大変なことなんだねぇ。
撤収していたら、キャンプ場の管理人がやってきた。熊の湯そばの国設キャンプ場の管理人が兼務しているそうだ。国設のほうは昨晩は満杯だったらしい。知床の自然遺産登録までの間、滞在者がどんどん増えていくはずとのこと。一方、ここ町立の昨晩の利用者は5人。おかげでぐっすりと休むことができた。
気がつけば管理人と1時間ぐらい雑談していた。出発がすっかり遅れたが、まぁ、楽しかったのでヨシとする。道の駅まで一旦降り シャレの写真 を撮って知床峠を目指す。出発した時間には、下界はすっかり霧に包まれていたが、これぞチャンス ! と直感して、峠へ急ぐ。途中に展望が開ける場所で思わずバイクを停めた。雲海に浮かぶ島なんて・・・出るのはため息ばかり、絶景である。
知床横断道路のそこかしこに、そして羅臼岳に、残雪が映える。雲ひとつない青空。あぁ、生きててヨカッタ~という陳腐な言葉が出てしまう。まさに、生命の洗濯の瞬間。
知床五湖付近まで下りてくると、そこは観光バスだらけ。カムイワッカへ行くのだろうか。まだ例年の通行規制のタイミングではなかったが、今年は災害対策工事のため、6月からずっとカムイワッカ方面は通行止めとのこと。いずれにしても、こんなに人が多い状況では、カムイワッカに行く気は失せる。すっかり観光地モードになっているウトロを横目に、オシンコシン滝を見物しようと駐車場に入るも、ハーレーだらけ。車も入れないぐらい、山のようにハーレーがいる。停める場所を探すのが面倒で、出発することに。小清水の原生花園は予備知識なく見たが、とても落ち着く場所であった。次はここでゆっくり見物したい。
網走に近づくにつれ「網走監獄」という看板が目立つようになる。ならばちょっと行ってみるかぁ、と立ち寄ってみたが入場料1,050円に驚いて引き返した。どれほどの展示か知らないが、ちょっと高いんじゃないか? そんなことなら、と、本物の刑務所へ行ってみた。が、ちょうど受刑者が刑務所前の花壇整備を行っていた。刑務官が指示監視している姿を見て、ここは本当に刑務所なんだと実感、とても複雑な気持ちになった。「見るのはいいが、入っちゃいけねぇ」名文である。
サロマ湖へ行こうと思っていたが、道を間違えて北見方面へ進んでいることに気付く。サロマ湖を見ておきたかったのもあるが、一番の興味は上湧別に設置されているスノーポールは、矢印でなくチューリップがついているという噂を確認することにあった。が、残念。次の機会に行くことにしよう。で、R39を南下していると、突然右手に見える絶景。女満別の道の駅の傍にある「メルヘンの丘」で、有名な場所らしい。予備知識がまるでなかったので、見とれてしまった。
まだ昼にはなっていないが、腹は訴えている。ツーリングマップルを眺めつつ、昼食は北見の回転寿司に行くことに決定。場所はR39沿いの トリトン 三輪店。待ち時間なく座ることができた。後で調べたら札幌市内に多いチェーン店らしい。値段は普通だが、チェーン店らしからぬ旨さ。特にサーモンハラスがお気に入り。関東・関西には スシロー という名店もあるけどね。
店を出た途端の暑さに滅入りつつ、温度計を見ると34℃。Scarverのサイドスタンドがアスファルトに穴を開け、大きく傾いている。いやぁ、暑さもハンパではないワ。
この後、石北峠~層雲峡を一気に走り抜け、愛別~東川~東神楽を経て、上富良野へ。なんとか16:30には日の出公園キャンプ場に到着でき、余裕のテント設営となった。