今年のゴールデンウィークは隠岐に行こうと思っていたのだが、仕事の都合上、カレンダーどおりの休みとなったうえに、後半連休のど真ん中に大津に行く用事が入ったので、ツーリングルートは非常に限られた範囲になることが確定した。
せっかくツーリングマップルR 中国・四国 2013を買っておいたのに、近畿版のエリアにしか行けそうにない。
いろいろ考えてみたものの、収集漏れのの字を拾い集める旅にすることにした。(と言ってもひとつだけ)
■Day 1(東京~津山)
04:45に出発。
風がほとんどないので首都高湾岸線~狩場線ルートで町田まで、その後東名~新東名へ。
岡崎と四日市の渋滞は不可避なので諦めていたが、それでも合計100km近い渋滞を抜けたら、もはや宝塚の渋滞を正面突破する気合はなく、最近開通した京都縦貫道へエスケープして、デカンショ街道で滝野社まで。再び高速で津山に到達したのは15:30。
噂に聞いていた、手作りZガンダムを見に、道の駅・久米の里に立ち寄る。
これを一人で作ったなんて信じられない。関節部は油圧シリンダーでアクチュエータ化されているところがすごい。人も乗れる。
このZガンダムの寄贈を受けた町が格納庫を作って、それを道の駅が管理しているらしく、夜間休日は緊急発進できないようシャッターが下りているらしい。
収集を漏らしていた福本大橋に立ち寄った後、棚田見物に行く。
・・・と、ここで予想外の雨。長い時間は降らないと予想して、閉店して幾年も経ったと思われる雑貨屋の軒先で雨宿りする。
15分ほどで再出発して稜線を駆け上がると・・・谷間から立ちのぼる水蒸気が雲になってゆく。気持ちええ。
岡山県道455号。幅1.5mってことは二輪と軽自動車限定の道だ。
代かき中の小山の棚田と大垪和西の棚田を眺める。
平地が比較的多い東日本では眺められない光景だ。もう少し早い時間に到達できていたら、「田毎の陽」を撮ることができたのだが。
藤が咲く山間に日が沈む。心安らぐ瞬間。
北庄棚田にも立ち寄ってみたが、こちらはまだ潅水されていない。
津山の宿にチェックインして、噂の「ホルモンうどん」を食べてみる。
想定外にうまい。が、コストパフォーマンスが・・・これはどう見てもキャンプ飯。
■Day 2(津山~大津)
実物を一度見ておきたかった津山の扇形機関庫。
荒れているものの、全体的な保存状態はかなりいい部類だろう。
格納されている車両はどれも古く、機関庫の一般公開を前提にした展示車のようだ。
旧出雲街道沿いの古い町並み。保存されているのか、それとも建て替えが進まないだけなのか。
馬桑橋の再取材後、県道356号~県道7号を経由して国道429号へ。
梶並川を渡る鯉のぼり。色々な鯉のぼりを眺められるのは、ゴールデンウィーク・ツーリングの楽しみのひとつだ。
智頭急行・宮本武蔵駅から兵庫県道・岡山県道556号を経由して国道429号へ。
中国山地には峠を「乢」と書いたり「たわ」と読ませる峠が多く、ここの正式名称は「奥海乢(おねみのたわ)」のはずだが、何故か峠には「希望峠」の石碑が。
奥海乢から北へ下り、県道が国道429号に合流する地点にあった日名倉林道開設記念碑。国道429号の志引峠から西側区間が日名倉林道だったのだろう。
志引峠。近畿地方の空気はこれっぽっちもない。ひたすらに、山。
■Day 3(大津~富山)
滋賀県道140号の柳ヶ瀬トンネル。トンネルは旧北陸線のトンネルが道路用に転用されたもの。1884年竣工。
右の土手の上には北陸道、トンネルポータルの上には国道365号。
鉄道・高速道路・国道・県道が集中する、密かな交通の要衝だ。
鉄道用を転用しているが故にトンネル内は狭く一方通行にされているため、トンネル入口で信号制御されている。
鉄道用トンネルのポータルにあった扁額が下ろされ、展示されているものと思われる。揮毫は「参議 伊藤博文」とある。彼が建設を推し進めた路線だったのだろうか。
このあたりは日本最南端の特別豪雪地帯。その国道365号椿坂峠の路傍にあった遺物。通行止めゲートの門柱だったのだろうか。ちょっとした格納スペースがあるが、中には何もなかった。謎。
越前岬を経由して、富山まで。
新湊大橋開通で廃止寸前の、県営の無料渡船を眺める。
乗船したいところだがバイクは250ccまで。知っていたのに、何故オレはGSで来たんだろう?
出航する船はええのう。
このターミナルが眺められるのはいつまでだろうか。賞味期限間近。
この日の夜、目当ての親爺が休みだったので、仕方なく、宿の横にあった真酒亭に行ってみたのだが、これが素晴らしい店だった。
旨い日本酒を飲む。それ以外の楽しみを期待する必要がない。
亭主おまかせで、4つの銘柄を5勺づつ飲んだところで良い感じになった。
■Day 4(富山~東京)
富山地鉄のある風景。併用軌道は滑るから嫌いだ。
いままで残雪や崩落などで訪れることができなかった、日本一の落差の称名滝へ向かう。
称名滝ゲートを越えてすぐのところにある悪城の壁。日当たりの時間帯が良くないので、たいしてワルっぽく見えない崖だ。
おお、これぞ称名滝。ハンノキ滝はもちろん、ソーメン滝も見える。
称名滝駐車場から遊歩道を歩く。
その遊歩道のほぼ終点にある称名橋から眺める称名滝。うーん、迫力が伝わらないぞお。
本当は、称名橋からさらに奥にある滝見台へ行けるはずなのだが、残雪のため進むことができなかった。この滝を眺めるタイミングは難しいのう。
走行距離 : 1,911km
走行時間 : 26時間18分
給油総量 : 69.4L
平均燃費 : 27.54km/L
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中国山地・北陸ツーリング2013 – Ras and Road http://t.co/5jwdzG7OC4