05:20起床。
外はきっと猛烈に寒いのだろうが、蓄熱ヒーターのおかげでぬくぬくの(と言っても半袖では過ごせないが)朝である。荷物をちゃっちゃとパッキングして、熊や鹿に出会っても恥ずかしくないよう、軽く身だしなみを整えて05:45に出発する。まだ外は真っ暗だ。
線路沿いに徒歩で北上する。
道東は基本的に積雪量が少なく、ところどころにアスファルトが見えるぐらいの歩道を歩く。
軽い気嵐が立つ塘路橋を渡ると右に塘路湖・左に湿原の景色が広がる直線路で、少し風が抜けるようになる。あぁ、これが「シバレル」感覚なのかな。空気が凛として、身体がシャキっとするというか、硬直するというか。
道道1060号との分岐を過ぎてすぐ、小高い丘の麓にある駐車場に入り、その左手にある山道を登ってゆく。木道があるのだが、壊れかけているうえに積雪が凍って滑りやすい。ほんの200mほどで峰に到達。
案内標に沿って西へ(左へ)尾根沿いの山道を歩く。三度ほどのアップダウンの後、展望台に到達する。宿から徒歩45分。
その途中、想定どおり鹿の親子と遭遇する。
なんだよ、エゾジカのくせに嗤うなよ。オレはウマシカじゃねーよ!
ここがサルルン展望台。
茅沼駅で餌付けされるタンチョウを眺めるか、激しく迷ったのだが、初志貫徹することに。
手袋を履いたままカメラを取り出すのはとてももどかしいが、素手で過ごすのは少々厳しい気温だ。
望遠ズームを付け、街の方向を覗いてみる。
宿泊したYHが見え、その脇には煙突からたちのぼる白い煙。
これだ。これぞ冬の朝だ。
墨絵のような彩りの街に見とれる。
やがて列車が動き出す。上りと下りの一番列車が塘路駅で交換して出発する。
この絶景を見ることができた偶然に感謝。
それにしても絶妙なタイミングだな。
生命の洗濯、完了。
おっと、気付けば06:40。
次の汽車は07:26なので、急がないと乗り遅れてしまう。
カメラのレンズを全部デイパックに放り込んだか、少々不安に感じつつも下山する。
慌てて凍結木道で転ぶことのないように慎重に足を運ぶ。
こんな丘を登ったところであんな絶景が見られるなんて、ちょっと不思議。
昨晩は暗くて撮れなかったが、塘路駅はこんな駅である。喫茶店もキオスクもあるのだ。
07:20到着、なんとか間に合った。
なるほど。
こういう気温なのか。
そりゃー鼻の穴がシクシクするわけだ。
こんな気温だが、風がほとんどないのとしっかり着込んだおかげで、それほど寒さを感じることはない。
鼻がムズムズシクシクする点を除けば。
https://twitter.com/#!/RasandRoad/status/165928915708284929
https://twitter.com/#!/RasandRoad/status/165938377651261441
2度目の釧路空港。
前回は陸路バイクで。
10時を過ぎてもまだこの気温。
機上の人。
雪の季節の北海道を訪れるのは、仕事では何度も経験しているが、純粋なプライベートでは初めてだった。とにかく、見るもの全てが新鮮で、まるで初めての北海道ツーリングのときのような感覚だった。
普通列車はもう乗らなくていいけど、またこの季節に行きたいね。
というわけで、同行者募集(笑)