北海道ツーリング2014 Day1

今年の夏休みは諸般の事情でお盆に合わせることになった。
カレンダーを見てみると、月曜朝が月齢15。これは、チミケップ湖に行くしかあるまい。チミケップ湖に沈む満月を撮るために。
ならば、2009年頃からずっと気になっているが未だに実現できていない、津別峠の雲海も撮りたい。
そして、予約争奪戦を制して大洗発を無事確保。

そんなわけで、金曜は仕事を全力で片付け、帰宅後すぐに着替えて21時に出発。
走りだすと、いろいろなものが身から剥がれていくような気がする、言葉に表しようのない爽快感。

と言いたいところだが、あろうことかR298がえらく混雑していて前に進まぬ。
イライラする気持ちを抑えて、三郷南から三郷JCTまでの3kmに410円投下して快適走行GET。
大洗FT着は22:30。

乗船手続きを終えて舷側のバイク待機エリアへ向かうと・・・いつもなら20台ぐらいは並んでいるはずのバイクが1台もない。さては、第一陣は乗船した後か!と思ったが、どうやらワタシが先頭らしい。しまった、先頭乗船ってことは下船が最後になるじゃないか。
かと言って、今から並び直すのは格好悪いので、ぼんやり船を眺めて乗船指示を待つ。
さんふらわあだいせつって初めて乗るんだよな。 と思って過去のblogを眺めてみたら。7年ぶり2回目らしい。

乗船したら、風呂→ビール→寝るのサイクルを回すだけ。もちろん、入港10時間前にはアルコール摂取をやめたけど。
乗船していた21時間のうち、ざっくり14時間は寝ていた勘定になる。これで疲労債務返済完了。
苫小牧入港の2時間ほど前には渡島半島に沈む夕陽を眺めて気分を高める。
翌朝、こんな風景を撮れたらいいなあ。もちろん、下半分は海水成分じゃなくて、水蒸気で。

苫小牧上陸。
台風11号が接近していたが、幸いにして影響は北海道まで及んでいない。雨の予報もないので、ここから道東を目指す。
・・・とその前に、できれば黄色のホクレン旗を入手しておきたい。近場では、輪厚セルフが22時まで営業しているらしい。
と、事前に調査したソースの情報が間違っていた。輪厚セルフは20時で店じまいなのだよ。

気を取り直して、輪厚SICから道央道~道東道で十勝清水ICまで。いつも立ち寄るIC近くのセブンイレブンで小休止の後、十勝清水からR38-R242で足寄へ。途中、本別で検問があったことには驚いた。やっぱりサタデーナイトだもんね。
足寄からのR241~R240は、漆黒の闇に加えて、鹿が飛び出すかも?の妄想との戦い。
四輪車が来たら迷わず抜かせて、そしてコバンザメ走法に徹するつもりでいたが。

誰も来ない (´・ω・`)

結局、足寄から津別峠までの約80km、2台とすれ違ったのみで、追いつかれることはなかった。

ところが、03:40に到着してみたら。
なんだこのクルマの数は!?
津別峠展望台の駐車場をほぼ埋めるほどの台数なのですよ。

三脚位置を確保しようと急いで展望台に駆け上がると。
絶景に、身体が固まる。
涙が止まらん。

デジ一でインターバル撮影しながら、コンデジでも撮影しまくる。
やがて04:19、斜里岳の山裾から朝陽が昇ってきた。
うおおおおお。昨晩見た夕陽と同じじゃ。

肉眼で眺めているだけでは柔らかそうな雲の静止画状態。
インターバル撮影結果を編集してみると・・・躍動感あふれるのよね。
この感動の1割ぐらい伝わるといいな。

3時間ほど撮影して下山開始。
展望台からほんの200mほど下の、道道の津別峠まで下りてきたら、そこは一面の霧。

途中、電波状態の良い場所で最新の天気予報をチェックしたら、この日の夜から翌日昼まで道東全域で雨とのこと。
この日はチミケップ湖で設営するつもりだったが、面白みに欠けそうだ。
目的地を失ったまま、とりあえず南へ向かって走る。

走っていたら、見覚えのある地名「上尾幌」を通過しそうになる。
そうだ、撮り鉄したときに、車窓から見えた橋が気になっていたんだった。
ということで、その橋に向かってみる。上尾幌集落の西側で、道道221号がクランクする地点を直進する格好で非舗装路を西へ進む。この道は、おそらく旧八千代炭礦を通って国道44号へ向かう八千代林道なのだが、看板がない。やけに新しい「上尾幌橋」を渡ってすぐで目的の橋梁を発見する。

昭和42年11月竣工の八千代橋。何が気になったって、そりゃー、この桁ですよ。八幡製鉄ですよ。
もっとも「八幡製鉄」と記された橋桁は至る所にあって、それほどありがたい物件ではないのだけれど。対して、富士製鉄のHビーム桁って見かけないんだよね。

国道44号に出たので何気なく右折西進してみたが、逸れられそうな脇道が見つからない。こういうときに予習の成果が問われるんだよな、と準備不足を後悔する。無駄に走って釧路へたどり着く前にUターンして、オタクパウシから道道142号(いわゆる難読街道)へ向かう。

舗装路だと思っていたらダートだったセキネップ林道。オタクパウシから南下すると、ほぼ全区間を通して上りの片勾配だ。

まだ行ったことのなかった尻羽岬へ行ってみる。知方学小学校の前で分岐する道は、終点の尻羽岬駐車場までほぼ全区間にわたって4車線の非舗装路だ。センターラインがないから片側2車線とはいえないけど、とても広い道幅なのですよ。

風が強いのか、朽ちかけた難読解説板。この解説板はしっかり維持して欲しいな。

エゾタカラコウとエゾジカ。

厚岸で道道123号に入り、まだ工事が続いている厚岸大橋を渡る。

やがて一面を黄色い花が覆い尽くす。こりゃあ見事だ。
てっきり畑に植えている作物だと思っていたら、オオハンゴンソウという「特定外来生物」で、国内全域で、とてもやっかいな手続きを踏んで絶賛駆除対策中とのこと。(要は、駆除手続きが面倒なので生えるがまま)

特定外来生物
販売・頒布目的での飼養、未許可輸入・販売、野外へ放つなどの行為が法により禁止されている。
違反する個人には3年以下の懲役や300万円以下の罰金、法人には1億円以下の罰金が科される。

やがて浜中町へ。立岩を眺める展望台。岩に向かってせり出している岬の先っぽにバイクを置いて写真を撮りたい。(←ゼッタイムリ)

立岩の駐車場すぐそばに経緯度交会点があるのでチャレンジしてみたが・・・
あと少しのところで、ぬかるみに阻まれる。北緯43度東経145度への到達は非常に困難だ。

北太平洋シーサイドラインは何度も通っているので、趣向を変えて林道で糸魚沢方面へ向かうことにする。経緯度交会点へ徒歩で行くために停めた地点から、糸魚沢方面まで道がつながっていることは地図上で確認していたので、そのまま北上してみる。この道はリルラン林道だと思っていた。が、突き当りの三叉路にあった看板によれば、コマドリの沢林道とのこと。この勘違いが後々まで尾を引くことに。

動画の6分28秒あたりで発生した前輪路外逸脱により、身動きできなくなった。
厚岸あたりまで買い物に来ているはずのN氏をCALLしたところ、まだ虹別にいると言う。80kmほどの至近なので迷わず呼び出しつつ、ここで夜明かしする最悪のケースを想定して設営場所を確認しておく。30mほど離れた退避所でいいかな。ただ、水がないのう。

桜の木林道をリルラン林道と思って進入したN氏と位置確認できるまでに1時間近くかかったものの、事件発生から3時間でレスキュー完了(N氏、ありがとう!)。エンジンも問題なく再始動できた。
結局、林道完抜確認はできないまま本来のリルラン林道を南下して、再び北太平洋シーサイドラインへ。あれこれ考えずにまっすぐ設営地である虹別へ向かう。

いやな汗をたっぷりかいたが、風呂に入るチャンスがなくそのまま乾杯。ほろ苦いビールだった。

ほろ苦かったのは最初の一杯だけで(笑)、Sa氏とWR氏が買い出ししてきれくれた老者舞の牡蠣を食う。デカいのに旨い。これだから道東設営はやめられない。

そして今年はWR氏の新メニュー・牡蠣飯も。醤油の量を間違えるハプニングがあったものの、キャンプ飯とは思えぬ絶品でございました。

20時頃から降りだした雨が、21時過ぎにはいよいよ本降りになってきた。
船内でたっぷり寝たとは言え、ほぼ徹夜状態なので早々にシュラフに潜り込む。

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Day1の走行距離 : 673.2km


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