東北ツーリング2012

昨年の東北ツーリングは 南-中-北 の三部作だった。
今年の東北ツーリングはどうしようか。
とりあえず、今回のツーリングは日本海側を中心に巡ったので、西東北編にしておこう。(裏東北と呼ぶと石を投げられるからな)
ということは、今年も三部作にするつもりなのか?オレ。


Day1 : 9月15日(土)

4時起床。
所用を済ませて5時半出発、常磐道を経由して安達太良SA到着は8時半。
その昔、東北ツーリングと言えば朝6時に安達太良SAで友人たちと集合していたのが嘘のような時間である。

平泉前沢ICで東北道を下りてコンビニに入る。

4~5年ぶりに訪れた・・・と思っていたが、帰宅後に調べてみたらそれはセブンイレブン奥州前沢店(右の写真)で、このときに入った店は開店してまだ2ヶ月ほどしか経っていないサンクス奥州平泉店(上の写真)だったようだ。なぜそんな感覚になったかと言うと、看板や店舗の外装が褪色しているように見えたからだ。写真で見ると、下手なフィルタをかけたような感じ。
が、よく考えてみたら、コンビニの看板が褪色してモノクロになるなんて聞いたことがない。きっとこういう色にせいっ、って自治体の申し合わせがあるんだな、程度に理解して先を目指す。

帰宅後に調べてみたら、平泉町には景観計画区域ってのがあって、かなり詳細に規定されているようだ。その中で建造物の色は、低彩度・低明度であることが規定されており、それに則ったということだろう。オーナーさん、おつかれさま。

場所 : 日本、岩手県奥州市 付近 ( 北緯39度2分19.809秒 東経141度7分6.337秒 )
撮影日時 : 2008年07月21日 15時45分45秒  機材 : W53S

前回ここを通過した時に気になっていたニュージーランド村へ行ってみる。
入場料は600円。直前に立ち寄ったサンクスなら割引入場券(600円→400円)が買えるので、実にリーズナブルなテーマパークだ。しかし、園外の周辺にリアルにニュージーランドっぽい風景が広がっているのは、期待を逆に裏切られる感覚と言える。

桜並木が見事に延々と続く国道397号を山へ向かう。

岩手県選出のある政治家で一躍有名になった胆沢ダムを通過する。堰堤はできあがっていて、周辺の施設を整備中のようだ。そして、国道397号の整備はここまで、ここから東成瀬村までは冬季閉鎖される。また、岩手宮城内陸地震でほぼ1年間閉鎖されていたとのことである。

胆沢橋・大森橋で深い谷を渡り、大森山トンネルを抜けるといよいよ秋田県だ。

へなちょこ県道・秋田県道40号を通って、ひさしぶりに焼きそばを食べに横手へ向かう。


横手から出羽グリーンロード(出羽丘陵広域農道/一部農免農道区間・県道区間を含む)へ。

旧大森町と旧南外町(なんがいむら)の境界付近に設けられているふれあい広場は、おそらくこの農道で唯一のいい眺めの場所である。(写真上)

さらに進むと国道105号に合流するが、ほんの2kmほどで再び分岐がある。そこは県道315号と同列に広域農道のプレートが掲げられている。(写真左)

秋田空港到達。

その後、秋田駅近くのビジネスホテルにチェックイン、夜の川反へ繰り出してベタな郷土料理に舌鼓を打つ。


東北人のd氏によれば、「魚神」だけでなく「魚雷」もハタハタと読むそうな。

Day2 : 9月16日(日)

前夜の就寝は22時頃だったか。
一度3時過ぎに目覚めたものの、二度寝から帰還したのは6時半。
ユルユルとスタンバイして、8時出発。R7旧道で秋田港へ出た後、海岸沿いを北上する。

男鹿総合観光案内所は15mのなまはげが目印。正面には寒風山が見える。

男鹿線の終点、男鹿駅に立ち寄ってみたが、あいにく改装工事中だった。
まあ、特段の変わり種駅舎ってわけではないので、ちょっとだけ眺めて次のポイントへ出発する。

ゴジラ岩を見て・・・

大桟橋道路からずどんと見えるきららか。こうして見ると、地中海風だな。海の青さが気持ちいいねえ。

で、この旅のメーンイベントのはずが。
立島3号橋架替工事で片側通行とな!なんでやねん・・・
でも、樹木が茂りすぎでどっちにしてもいまイチですな。春先がベストシーズンなんだろうか。

やってきました、入道埼灯台。
白黒ボーダーがかわゆい灯台である。

灯台を見るとこういう構図の写真を撮りたくなるのは何故だ?

ちなみに、岬の地名の用字として「崎」と「埼」の使い分けをどうするのか、と言うと・・・
「埼」は、陸地が海や湖へ突き出たところを意味、
「崎」は、陸地の中で山足が突き出た場所という意味である。
なので、灯台がある場所は「埼」が使われ、「崎」は基本的にない、はずである。

今年4月から男鹿市観光協会が大々的に売り出しているハタハタ丼を食べてみたいと思っていた。
他の場所へ移動して、万が一売り切れだったりしたらショックなので、入道崎エリアで「トギナシはたはた焼き飯寿し丼」を選択する。
値段はちょっと張るが、ハタハタがたっぷり入っていてまぁまぁ旨い。

このツーリングの直前にKさんにオススメされ、なんとしても頂上から眺めておきたかった寒風山。すぐ横を飛び回るパラグライダーが実に気持ちよさそう。写真では表現できない絶景だ。言葉にならず、うぉー、うぉー、と叫ぶのが精一杯だった。

男鹿半島まで来たら、何はなくとも八郎潟。
小学3年のとき、何気なく「北緯40度・東経140度」の地点を地図で探したら、なんと湖のど真ん中。それで名前を覚えた八郎潟。実に40年の時を越えて現実に。

ところが、その地点へ到達するにはダートを2.6km走らねばならぬ。

フラットで直線だから何の問題もないじゃん、と思ったのは甘かった。あまりによく整備された道で、轍がない。轍がないので、どこを通ってもハンドルを取られて直進できぬ。結構深砂利な地点も多く、停まったら二度と発車できそうにないので、激しく左右に振られつつ、なんとか公会点に到達。

が。

ここは日本測地系なんだよな。WGS-84による北緯40度・東経140度の地点は、この写真の中央奥あたりに存在する。もっとも、耕作地のど真ん中なので立ち入るわけにはいかないことを承知しているから、遠くから眺めておくに留めた。

この村には「旧道」は存在しない。よな?

幹線排水路。日本の風景とは思えぬ。タイやカンボジアと言われてもわからないかもしれない。

標高0mの山。干拓地は海面より低い位置に作られているということだ。

思ったよりも時間を食ったが、男鹿半島エリアを十分堪能して、秋田道で一気に仁賀保までワープする。

数年前からR7沿いに気になる地名があった。それがこの「有耶無耶関」である。文献によれば千年以上も昔に設けられていた関所とのことなので、位置はおろか存在そのものがうやむやのようである。

男鹿駅に行くならセットで立ち寄りたい女鹿駅。R7からほんの100mほど入った場所にあるのだが・・・


まず駅舎。ペンキで3文字が塗りつぶされているが、それは明らかに「信号所」の文字。文献によれば、それまで信号所だったところを旅客駅にしたのは1987年。つまり、この駅舎は25年間は確実に改装されていないということだ。

駅舎内の時刻表を見てさらに驚く。
秋田方面へ出かけるには日帰りではムリ。
いや、秋田へ行くなら日帰りはムリなのは仕方がないだろう。隣駅の小砂川へ行くのさえも日帰りではムリ、つうのが壮絶である。

6年ぶりに道の駅・鳥海に立ち寄り、ここからさらに鶴岡へ向かう。残り50kmほどなのだが、いよいよ日東道も使わねば間に合いそうにない。

でも、日東道のおかげで40分足らずで鶴岡YHに到着。
ペアレントが独身男性ひとりってことや、そのひとりで運営するYHの規模の大きさに驚く。
何よりも、そのペアレントの有機農法や森を守ることへの造詣の深さは特筆すべきものがありそうだ。(たぶん、その道のプロフェッショナルだろう)

ユースホステル協会のサイトに「自炊設備あり」って書いてあったので、何の疑いもせずに持ち込んだだだちゃ豆であるが、実は自炊設備はなかった様子。ペアレントがこれまた絶妙な加減に茹でてくれた。近所のコンビニでビールを仕入れて、軽く一杯飲んで眠りにつく。

Day3 : 9月17日(月)

外はそれなりに涼しいので窓を開けたいところだが、残念なことに網戸がない。
かと言ってオヤジ4人で寝る部屋はちょっと蒸し暑い。
夜中に何度か目を覚ましつつ、気が付けば6時半。台風16号が朝鮮半島を北上するため、その影響で今日も暑くなりそうだ。

笹川流れを走るのは何年ぶりだろう?
この国道345号、意外に楽しい道だ。廃隧道もたくさんあるし、旧型隧道にも目を奪われる。じっくり巡りたいところだが、時間が足りぬ。これは宿題に取っておこう。とりわけ、国道2車線の片側車線だけに設けられた意味なし覆道「芦谷セット」は賞味期限が近いと思われるので、じっくり観察しておきたい。

少しでも早く帰宅したいとのY氏の発言に賛同し?全線舗装の柏尾猿沢林道を越える。上の写真は峠部。


林道を抜けたら数百mで日東道朝日まほろばIC。
ここから、フェーン現象で熱風吹き荒れる越後平野を帰りましたとさ。

ともあれ、満足度の高いツーリングでしたよ。
昨年の同時期並みに涼しければ言うことなかったんだけどね。

走行距離 : 1456km
走行時間 : 18時間53分
平均速度 : 77.11km/h
給油総量 : 58.11L
平均燃費 : 25.06km/L