パーク・アンド・ライドが普及しない理由(2)

パーク・アンド・ライドを普及させるアイデアなんて壮大すぎ。
真剣に考えたら修論が書けるどころか研究所を建てられるぐらい。
色々な事例を挙げながら、自身の考えを整理していこう。
国内におけるパーク・アンド・ライドの成功例は、間違いなく上高地と乗鞍岳である。
とにかく、許可車以外は徹底的に通さない。
なぜ、あれだけ徹底できたか?
県や村が本腰を入れ、マスコミを上手に使って広報した成果だろう。また、袋小路であったり枝道がないので「逃げ場がない」ことも、乗り入れを諦めさせる重要な要素である。
もっとも、沢渡や平湯の駐車場に出入りする車に起因するR158の渋滞が依然として激しく、渋滞解消という観点では、むしろ安房峠トンネル開通が大きなインパクトがあったと言えよう。
また、環境保護の観点でも、安房峠付近の排ガス総量はあまり変わってないんじゃないかという気がする(実測データに基づく意見ではない)。
#そうは言っても、乗鞍スカイラインをもう一度走りたいなぁ・・・


その一方、ちょうど京都でパーク・アンド・ライドの展開が行われている。
e-嵐山.com パークアンドライド
京都の場合、駐車料金は1日1台100円と、格安である。が 二輪車は対象外 なのである。
おそらく、二輪車は交通渋滞に与える影響が低いという考えがあるのだろうが、車種制限するのは混乱の元であり、施策としてはマズいと思う。
乗用車にしても、駐車場の利用時間帯は土日の午前9時から午後6時までとなっている。
これで成果が出るとは思えない。事実、新聞報道 パークアンドライド 渋滞緩和に初日成果 東山で京都市が実験 ( ソース : 京都新聞 2004年11月14日 ) によれば、市内3ヶ所のパーク・アンド・ライド駐車場として約2,000台分を確保したが、初日の利用はたったの264台である。
もちろん、その3ヶ所以外の駐車場を利用したり、積極的に公共交通機関を利用しているのかも知れないが、それは「観光シーズンの京都市内を車で走るなんてトンでもない」という常識が出来上がっている裏返しとも言える。私自身、京都に住んでいたとき(小学生~中学生)、時間の約束があるなら雨が降っていない限り市電やバスは使わずに自転車で行け、とよく言われていた。
観光地に限らず、人が集まる場所をそんな状態にしてはならないのである。


国土交通省道路局 では、ITS(Intelligent Transport Systems)を展開するために スマートウェイ推進会議 を立ち上げている。2004年8月5日に発表された 提言 によれば、2007年に多様なサービスを一つのITS車載器で利用できる車内環境を実現することになっている。バイク用車載器も忘れずに開発し、色々な情報がコンソールに集中表示される、そんな仕組み が確実に実現されることを期待したいね。まぁ、YAMAHA ( Grand Majesty ) , SUZUKI ( SKYWAVE / SV650 ) , HONDA ( Silver Wing ) が積極的に取り組んでいるので大丈夫だとは思うのだが…


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