幡ヶ谷・道供養塔

幡ヶ谷道供養塔と牛窪地蔵拡大する

ディーラーへ向かう最後の交差点にある地蔵尊敷地に道供養碑があることは以前から知っていたが、じっくり見るのは実は初めて。
この1年の交通安全を感謝して詣でておこうと立ち寄ってみたが、説明板にはちょっと違うことが書かれていた。

道供養とは庚申塚の一種で、道中往来する人たちの安全を祈願して建立されるものと理解していたのだが、道供養塔(碑)の左側に「亨保9年」(1724年)と記された庚申塚(塔)があったので、別物という説明は符合することになる。(のか?)

これらのものが昔からこの地にあるわけではなく、昭和45年5月、国道20号拡幅工事によって移転したものとのこと。


渋谷区幡ヶ谷一丁目10番
道供養碑
この道供養碑によって、江戸時代の道供養信仰を知ることができます。道祖神、地蔵尊などの交通安全、悪魔退散の呪術的信仰とはちがい、これは橋供養と同じように、道路自体を供養して報恩感謝の念を捧げることにより、交通安全を祈ろうとする全国でも珍らしい供養碑です。
中野通りの延長は鎌倉道の一部で、この道供養碑はもとそれに面してたてられていて、鎌倉道の供養碑であったことがわかります。
なお、甲州街道に中野通りが交わるこのあたりは、地形が少し低くなっていて、江戸時代から牛ヶ窪と呼ばれており、幡ヶ谷地域の農民が雨乞行事を行なう場所でした。
東京都渋谷区教育委員会

場所 : 東京都渋谷区笹塚2丁目 付近 ( 北緯35度40分31.618秒 東経139度40分15.342秒  標高 : 279m )
撮影日時 : 2012年12月09日 13時06分36秒  機材 : Canon PowerShot S110