高速道路無料化は民主党の基本政策のひとつ。
民主党『次の内閣』閣議(中間報告) 民主党高速道路政策大綱~高速道路の無料化~
で、ついにその対象37路線が発表された。
国土交通省道路局有料道路課の報道発表資料
PDFをイチイチ開くのもメンドウなので、略地図部分を転載させてもらう。
拡大する – 高速道路無料化対象37路線
報道発表資料のPDFには、休日上限1000円による渋滞実績図も添付されていて、この資料を見る限りでは無料化社会実験では悪影響が出ないことをアピールして、世間の理解を得ようとしていように見えるのだが。
同時並行的に行われるはずの施策「上限1000円の割引制度は廃止。新たに乗用車は2000円、トラックは5000円、軽自動車(とバイク?)は1000円をそれぞれの上限とする、走行距離に関係ない料金制度」の詳細次第では、これまでと変わらず有料区間に通行車両を集中させる悪政の可能性がありそう。
例えば、東京から広島へ向かう場合、京阪神エリアの渋滞がかなわんので、できれば敦賀でいったん降り、舞鶴道を経由して中国道に再び乗る、なんてルートを選択できると渋滞解消に効果あり、と言えるのだろうが。
それには、乗り継ぎ料金が適用されること。
上の例で敦賀ICから舞鶴道経由吉川JCTまでの国道+無料区間を走行すると、東名~名神~北陸と中国道は別料金なんてことになると、結局京阪神に交通が集中してしまうわけで。
別の見方をすれば、無料化社会実験が行われる区間は、未成線というか、建設途中の一部区間がほとんどだ。これは新直轄方式への転換と理解すればいいのかな?形式はどうあれ無料化すりゃいいんだよ、と言えばそれまでだけれど、なんか違うような気がするな。
幸いにして、今回発表された無料化区間は、JR・フェリー・エアラインへの影響はほとんどなさそうなのでこれら事業者の即死に繋がる打撃は避けられるだろうが、通行料のプライスキャップを設ける制度が残る限り、既存交通機関は苦しい状態が続きそうだ。
「交通機関を選ぶ自由」が残されることを祈る。