この日から北上してゆきます。
ニュージーランド国道最高地点を通るはずなので、それがとても楽しみ。
Milford Soundの湾内で夜明けを迎えます。例によって日の出は7時過ぎなので、一応6時半ごろに起床。
同室の人たち、ジモティ(Te Anau)、ウェリントン、ロシア、日本という構成でした。中でも、ウェリントンから来た若者はすんげーイビキでまいりました。ニュージーランドに熊と蛇はいないって聞いてたのに、まるでシロクマです。や、シロクマの鳴き声は聞いたことがありませんが。
06:50、ブイに係留しているもやいを解いて湾口に向けて出航しますが、天気はやはり今イチです。タスマン海まで出たら、やはりそこは外海。うねりが高いです。と言っても日本海のようにガッポンガッポンというわけではありませんが。
前日にもあったのですが、激しい水量の滝に船ごと突っ込んでいくアトラクションをやってくれます。これは落差146mのStirling Falls。デジイチを持った人たちはカメラを抱えてさっさと室内に避難(笑)。
ふと思ったんですけどね、滝って、水しか落ちてこないんですかね?岩みたいなデカい石が一緒に落ちてくる心配はないのかな?
これはスキッパー(艇長)のデーブ。さすがに責任者だけあってしっかりしてますが、愛想は抜群です。舵輪の周りにはもちろん航海計器が並んでいるのですが、ここでも電気系は日本製強し。ECDIS(電子海図)は古野電気、レーダーは日本無線、ジャイロコンパスはトキメックでした。・・・って、オレはドコを見てるのか orz
観光もほぼ終わり、桟橋に向かっていると海面に何かはねるものが。イルカでした。同室だったウェリントンの若者が聞いてきます。「日本人はアレを食うんか?」アホ。あれはイルカやろ!イルカ食べたらハラ下すで!・・・って言いたかったんですが、そこまでの英語力なし。ちうか、イルカを食べる習性があったのはイギリスではなかったか?
ま、雨が多かったとは言え、なんのかんのと楽しかったクルーズは9時に桟橋に着いて下船します。
この船、9時50分には次の客を乗せて2時間ほどのショートクルーズに出るそうな。クルーのみなさん、基本的に24時間勤務の1勤1休で夏場は休みなしだそうです。頑張るなぁ。
Milford Soundの観光船は全部で3社ぐらいなのかな?ターミナル内にある写真を見てると、かなり昔から観光地として成立してたっぽいです。
出発に備えて、ターミナル内の片隅でカッパを着ていたら、みんなが奇異な目で見ていく。じいちゃんが声をかけてくれる。「あんた、この雨の中をバイクに乗りなさるのか?もしよかったらワシのクルマに乗ってくか?」そりゃそうだわな。100台も停められない狭い駐車場の中でバイクはワタシ1台だけだったし。
ま、そんな雨対策を施して、駐車場に行く。荷物をパニアケースにしまって、前輪にかけたワイヤロックを外そうとフロントに回る。
ん? なんでヘッドライトが点いてるのかな?キーは手元にあるのに・・・
あっちゃー、やってもうた! Σ(゚д゚lll)
パーキング位置で抜いてるやん!
しかも、GSってポジションランプじゃなくてヘッドライトが点きっ放しになるの?トホホ。こりゃ、バッテリー昇天確実やね。どこに電話かけたらエェのやろ?・・・と、完全に _| ̄|○ な気持ちで、とりあえずキーを回してみる。
・・・何の問題もなくバタバタバタ・・とモリモリ始動。おぉ!助かった~。
レンタル屋さん、整備ではちゃんとバッテリーの比重チェックとかもやってるんかな?すげー@@;
ともかく命拾いです。
再びホーマートンネルの信号待ち。ふと後ろを振り返ってみるものの、一面の雲。これが晴れてれば、乗鞍スカイラインのような、あるいはもっと素晴らしい眺めだっただろうに。
雨が降ったりやんだりの天気の中、行きに撮れなかった写真を撮りながらTe Anauを目指します。SH94のMilford Sound Highwayはこんな緑の中、そこそこの高速コーナーが多いワインディングロードなのですが・・・路面に浮く砂や木の枝が多くて、とてもスピードを出せません。それに、この道を通るのは基本的に観光客ということもあり、ペースカーも多いです。だから120kmなのに2時間かかるんですねぇ。
そういうワインディングロードを走っていると、突然、このように視界が開けてまっすぐな道が現れます。そりゃスピードを出したくなるでしょう。前日にしっかり警察車両を見ていたワタシは、ここではしっかりスピードを抑えて走ります。
途中、路肩の休憩スペースっぽいところで停めて一息入れていると、パトカーがすぐ前に来てポリスマンが声をかけてきます。(ん?オレ、なんかマズいことしてるのかな・・・?)
ポ「ミルフォードサウンドは楽しかったけ?」
ら「楽しかったよ!天気が悪かったけどね。」
ポ「昨日はドコから?」(←普通、今日はどちらまで?ヤロ! 予想外やし聞き返したワw)
ら「デンジーズパスからゴア経由で。」
ポ「デンジーズパス!? オー、イッツ クライジー! おまい、元気やな!」
・・・って、警察官が基地外なんて言うなよっ
で、結局昼食はサブウェイです。やー、別にコダワリあるわけやなし、いいんです。
ホントは自家製パイを食べたかったのですが、探す時間がもったいないし。
Queens Town方面に向かって淡々と走ります。ニュージーランド産として有名なもののひとつに蜂蜜があるらしいです(入国検査で「持込禁止やからねっ!」と釘を刺された)が、道を走っていると養蜂されていると思われるハチの群に出会うことがあります。ハチがヘルメットのシールドに当たったときには・・・ナニがぶつかってきたの!?っていうぐらいに激しい衝撃、そして目の前に昆虫の体液がべっとり、と。
そのまま走ると乾いて取れなくなってしまうので、そういうときは早めに停まってシールドの掃除です。ちょうどこの写真のあたり、養蜂が盛んらしくて3kmおきぐらいにシールド掃除をする羽目に。ま、今日は時間に余裕があるからいいんですw
Five Riversという町を通りたかったのは、この写真を撮りたかったから。この写真を撮るなら、やはりSH97の起点で撮るべきかと。
こんな散水機の水を浴びてしまったり、
対向車が見えないぐらいに遠くから始まる交互通行に驚いたりしながら、NZ2を楽しみます。
途中、トイレ休憩したGarstonという町、ニュージーランドで一番海から遠い町だそうです。そういや、日本にもありますね。こういう島国根性、落ち着きますなぁ(笑)
で、ここはGarstonの隣にあるFairlight駅。看板を見てみると、Kingston Flyerという?蒸気機関車を1日2回11:00と14:30に運行しているらしい。このとき15時10分。しまった。三歩ぐらい遅かったか。残念。
1車線しかない橋は、向こうとコッチのどちらがゆずるのか標識に書かれていることが多いのですが、ここQueens Townの入口、Kawarau Fallsでは信号で制御してました。
つかさ。信号立てるカネがあるなら橋を拡張しようよ・・・
Arrow Junctionという町?でSH6から離れて、Crown Range Roadに入っていきます。絶壁の台地の上へイッキに駆け上がる道なので、結構な九十九折りです。この奥にあるCardronaはスキー場が有名であるとともに、工事現場の兄ちゃんによれば、2000年に舗装が完了したことを機にQueens TownからWanakaへ抜ける道として交通量が格段に増えたらしいです。なので、冬に向けてしっかり舗装工事をやっておこうというわけですね。
で、ここ The Crown Range Summit (1076m) がニュージーランド舗装道路の最高地点。国道最高地点というわけではありませんでした。ま、乗鞍スカイライン/乗鞍エコーラインの畳平みたいな場所ってことね。
あとは山を下るだけ。やがてWanakaに到着。給油して宿にチェックインします。Matterhorn South LodgeというBackPackersで6人部屋の2段ベッド。横浜に住んでいるアメリカ人とかシアトルに住んでるイギリス人とか、北海道鹿追町在住の日本人(←ナニが好きで家の周りと殆ど同じNZにわざわざ来たの?てなカンジw)と同室です。
荷物を片付け、シャワーを浴びて、本日の夕食へ。事前にバイクでぐるっと走っておいたので、アタリはつけておきました。町をぷらぷら歩いてみると、どうも雰囲気が違います。やはり観光地(というか保養地?)だからでしょうか。場末なカンジがありつつも生活臭が少ないのです。
で、やってきたのがココ、Wanaka Speight’s Alehouseです。一言で言えばサッポロビール園ですな。
ナニを頼もうか迷いつつ、結局はとってもメタボな感じのステーキバーガー。写真は向きを間違えて撮ったので大きさが伝わりませんが、巨大なバンズに1/2ポンドのステーキ!ジャガイモ2個分はあろうかというフレンチフライ。グハグハ。スパイツを全種類飲んで極楽~
この日の走行距離 : 358km
この日の給油量 : 18.03L
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