唐香橋(広島県三次市)

2015年9月21日訪問 [Google Maps]    [地理院地図]
三次市(旧・作木村)の江の川に架かる赤い吊橋。「からこうはし」と読む。
1952(昭和27)年に架橋されるまで渡船だったとのこと。この地点前後は瀬がいくつかあって流れが速いが、ここだけ瀞場となっているから渡船が成立したのだろう。とは言え、大雨後の数日間は渡れなかったに違いない。

架橋したはいいがすぐに流され1954(昭和29)年に再架橋、しかしその橋も1963(昭和38)年に再度流された。現在の橋は1964(昭和39)年6月竣工の単径間吊橋。遠目では3径間に見えるけれど、側径間の吊索がないので単径間だ。鋼主塔の使用鋼材を減らす努力が素晴らしい。

橋上はもちろん、その前後も待避所はない。南詰は道路が屈曲していて見通しが悪く、アルファードで突っ込んだら制限重量超過だけでなく他車に迷惑だろう。と思っていたら、地元車と思われるエルグランドが渡って行った。

補剛桁は一般的な?ワーレントラスで、構造に特筆すべき点はないと思う。制限重量は吊橋として一般的な2tで、基本的に1台が渡り切るまでは次の車両は渡るべきでない。

よく51年も風雪に耐えたな。

唐香橋の南詰にあるJR三江線・所木駅。三江線は1955(昭和30)年3月31日に開業(所木駅は翌年7月に営業開始)しており、初代の架橋は工事関係の目的を兼ねていたのかも知れない。

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