2024年10月20日訪問 [Google Maps] [地理院地図]
渋谷川(古川)に架かる東京都交通局の私道橋。
1931(昭和6)年7月24日完成、橋長12.2m幅員10.37mの単径間鋼鈑桁橋。
橋は明治通りに接続し、橋を渡った奥(渋谷川の西側)には都交通局渋谷自動車営業所(車庫)と都営住宅がある。
橋の存在は以前から知っていたが、東京都電子調達システムで「渋谷自動車営業所上智橋架替工事」と題する、既設橋梁を撤去して同位置に2026年2月27日までに単純鋼床版鈑桁橋を架設する旨の入札公告を見つけたので慌てて撮影しに行った。
と同時に、この橋は区道ではないことを知った。
上流左岸側の親柱に橋名板があり、下流左岸側にも石造の親柱がある。下流の石造親柱はおそらく先代のものだろう。橋桁と道路の接続部(パラペットの上辺に相当)に石材が敷き詰められているが、渋谷川(古川)に架かる橋の多くがそうであるように、先代の橋台が石材でそれを流用したと推定できるが、先代が石橋だったとは思えない。

参考資料及び過去の地図からわかったこと
- 「上智」は幕府から拝領した土地を返上した「上がり地」に由来する集落名
- 集落名としては「あげち」
だが橋は「じょうちばし」と読むらしい(この点、確信がない)
(2024年10月27日修正)「あげちばし」と読む。参考資料8の24ページに記載あり「あげち」とルビが振られている。同資料には架橋時期や橋種に関する記述なし。 - 現在の都交通局渋谷自動車営業所の土地には、1905(明治38)年8月完成の渋谷発電所(火力発電所)があった
- 1897(明治30)年修正の地形図には橋がなく、1909(明治42)年測図には橋名無表記の橋が描かれている
- 関東大震災の被害は軽微とも甚大とも記される一方、渋谷発電所と品川発電所の復旧施設として芝浦に火力発電所を建設、1928(昭和3)年10月に竣工した
- 上智橋は1931(昭和6)年に改築された
- 1935(昭和10)年時点で東京市自動車車庫になっていた
つまり、バスの車庫にするので橋を強化しなければならず、鋼橋を架けたということだ。
- 参考資料
- 渋谷町誌(1922年/渋谷警察署新築落成祝賀協賛会)
- 東京市電気局震災誌(1925年/東京市電気局)
- 関東大地震(大正十二年)震害調査報告 第2巻(1927年/復興局)
- 電気事業成績調書 昭和6年度(第21回)(東京市電気局)
- 東京市渋谷区地籍図 上巻(1935年/内山模型製図社)
- 電気局三十年史(1940年/東京市電気局)
- 東京都電子調達システム 入札経過調書
- 渋谷の橋(1996年9月/渋谷区教育委員会)

