2004年8月27日初訪/2015年9月20日再訪 [Google Maps] [地理院地図]
島根県吉賀町の旧柿木村、高津川に架かるポニーワーレントラス橋。片側は国道187号に接続している。
現在の橋は1968(昭和43)年12月竣工の2代目。
どんな橋にもキャンバー(製作反り)があるものだが、それにしてもこの橋のキャンバーは注目すべき大きさだろう。
初代は吊橋だった(戦前から存在した模様※)ようで、その主塔が現在の橋のすぐ横に残っている。
※柿木村誌を全巻読んでみたものの、初代の架設時期は不明だった。辛うじて第2巻に以下の記載を見つけることができた。(太青字はRas and Roadによる)
大字白谷杉山地域は、広大な山林を抱え、国有林、民有林ともに伐期の到来したものも多く、木材搬出はもとより、島ヶ原、杉山の住民にとって村道杉山線は生命線であるが、国道187号線を結ぶ橋梁は木造の吊橋で車道として、幅員も広く建設されていたが、老朽化が進み、木材等の重量物の搬出は不可能となっていた。
このため、杉山橋架け換えは急を要したが、杉山線は営林署との併用林道でもあるため、国有林において橋梁改架を、村、村議会、地元民一体となって陳情を続けた。昭和43年6月13日、橋梁改架の起工式が行われ、同年12月10日竣工式をし、現在に至っている。その後、道路については辺地整備事業あるいは過疎対策事業などで、改良を終えた。
キャンバー(製作反り)の大きさがわかるだろうか。
旧橋の国道側主塔間にバス停小屋が置かれている。旧橋が撤去されたであろう1969年から国鉄が分割民営化される1987年までの間に設けられたことは確実だ。