大崎下島大長ループ(小長2号線1号橋)

随分前に瀬戸内の島巡りツーリングのルート検討中に見つけたのの字。
発見当時は上蒲刈島と豊島を結ぶ豊島大橋が未開通(建設中)、すなわち完全離島だったので、もし台風が来たら、それは島内足止めを意味する、とてもシビアな場所とあって、行くにもかなり大きな気合が必要だったので、今まで放置してきた。
その豊島大橋が2008年11月に開通したので渡りたかったことや、のの字のネタが枯渇してきたこともあって、気合を充填して行くことにした。

場所は大長港のすぐ上に広がるみかん畑のど真ん中。
どう考えても部外者が立ち入る場所ではないので、写真だけ撮ってさっさと撤退した。
眺めは抜群。そのまんま「瀬戸の花嫁」の世界である。


(2020年11月17日追記)
2020年9月に再訪してきた。周囲の木々が若干成長しているものの、しっかり管理されている様子が窺える。橋台にはチョークのマークがあった。長寿命化の工事に向けた調査だろうか。
帰宅後調査の結果、橋梁名と完成年が判明した。橋長10.0m。

路線市道小長2号線
所在地広島県呉市豊町大長
回転度270度
実走行日2009-04-30
全景写真
(2009年04月30日初訪) 大長ループ俯瞰拡大する
大長ループを俯瞰する。のの字中央もみかんの木だ。
大長ループ全景拡大する
大長ループ全景。大長港が見える。
大長ループ近くから見た大長港。瀬戸の花嫁ワールドである。大長ループ近くから見た大長港。さしづめ「瀬戸の花嫁ワールド」である。見えている双子のような橋梁は左側が平羅島と中ノ島を繋ぐ「中の瀬戸大橋」(1998年10月供用開始)、右側が中ノ島と岡村島を繋ぐ「岡村大橋」(1995年8月供用開始)、どちらもニールセンローゼ橋だ。

(2020年09月20日再訪) 大長ループを海側から眺める。構造から見て2t以上の車両通行は想定していない。この道路の幅員や曲率を考えれば、それ以上の耐荷重は必要ない。
橋台にはチョークで書き込まれたマーク。長寿命化工事のための調査だろう。
土工部のガードレール支柱は円柱だが、橋梁上の支柱は角柱である。ガードレール設置時期が異なるのか、或いは施工上の理由で使い分けられているのか。そして、写真右端に見えている最新のガードレールは竹である。なんてのは冗談で、手作り動物防護柵の支柱として竹が使われている模様。
大長ループ俯瞰(2020年)拡大する
1枚目の写真から11年後。木々は確実に成長しているが、人の手が入っていると感じる。
大長ループ全景(2020年)拡大する
2枚目の写真とほぼ同位置。変わらない風景が嬉しい。

大長ループ架設前後の空中写真
Before
After

国土地理院の空中写真から1967(昭和42)年頃には完成・暫定供用開始されていたと推定するが、市の台帳では1971(昭和46)年完成とされていた。
左:1966(昭和41)年8月時点では存在しない。
右:1970(昭和45)年10月には大長ループは完成しさらに南1kmまで道路の開鑿が進んでいるように見える。