郡山九条ヶ丘団地のロータリー交差点群

近鉄橿原線九条駅の西側台地に拓かれた住宅団地内にロータリー交差点が連続している。関西電力奈良西線の鉄塔を避けるために設けられたものだ。

付近は九条町で最寄り駅も九条駅だが、平城京の条坊としては八条大路・西四坊大路に当たる地であり、思わず「なんでそういうネーミング?」と呟きたくなる。

九条ヶ丘団地は在阪企業の西島土地建物による開発で、近鉄橿原線沿線では最初期に開発された住宅団地である。

おそらく現存しない。複数企業によるJ/V形式、または部分的に造成販売した可能性がある。

開発当初は3本の関西電力送電鉄塔を避けるために「北」「中央」「南㐧1」が円形交差点になったが、その後の送電線改良により「中央」の鉄塔は撤去された経緯がある。

路線(北)市道九条ヶ丘団地内線/市道99-4号線
(中央)市道九条ヶ丘団地内線/市道99-32号線
(南㐧1)市道九条ヶ丘団地内線/市道99-13号線
所在地奈良県大和郡山市九条町
完成時期1964(昭和39)年
実走行日2024-12-29
全景写真

北ロータリー(関西電力奈良西線50号鉄塔ロータリー)

北ロータリーを東側から眺める。鉄塔の台座が本来の斜面なので、周辺は結構掘り込んでいるということだ。
南側から眺める。環道に相当する道路は一方通行で規制されている。ただし、この規制標識「一方通行(326-A)」が公安委員会設置だったら、の話ではある。というのも、接続する道路に規制標識「指定方向外進行禁止(311-B)」がないのは不自然だからだ。
西側から。公安委員会による規制ではないとしても、右回りが定着しているであろうことは明らかなので、逆走は禁物だ。
北側から。電柱が障害物になって逆走する気にならない人がほとんどだと思う。
関西電力奈良西線50号鉄塔は1973年11月建設、奈良西線自体は1954年4月敷設、を示しているのだろうか。読み方がいまだにわかっていない。

中央ロータリー

かつてはここにも鉄塔があり、「鉄塔跡ロータリー」とも呼ばれているそうだ。 中央ロータリーを東側から眺める。
南側から眺める。いずれの接続路も一時停止の規制はない。
西側から。警戒標識「ロータリーあり(201の2)」も設置されていない。
北側から。右回りを誘導する路面ペイントがあるということは、中央島に設けられている規制標識「一方通行(326-A)」は公安委員会設置の可能性がある。
中央島には鉄塔を撤去したと見られる痕跡が残っている。

南㐧1ロータリー(関西電力奈良西線49号鉄塔ロータリー)

南㐧1ロータリーを東側から眺める。随分豪快に掘り込んでいて、中央島がまるでバベルの塔。
南側から眺める。おっと、唯一規制標識「一方通行(326-A)」が設置されていない接続路だ。
西側から。南㐧1ロータリーは3枝。
関西電力奈良西線49号鉄塔を示す番号札。