へーベルガーデン新富士「あしたの杜」ロータリー


旭化成富士支社社宅跡の再開発による分譲住宅地、ヘーベルガーデン新富士「あしたの杜」にロータリー交差点が2件設けられている。

旭化成ホームズの2017年9月6日付プレスリリース 静岡県富士市と「地方創生に関する包括協定」を締結

具体的には、従前地の記憶を残す環状の道路や、車速を抑制し住民の安全に配慮したサークル道路や専用遊歩道、また富士山の景観に調和する街区配置など、独自の街区設計となりました。

(強調部は筆者)
と記されていて、ラウンドアバウトになる(公安委員会指定を受ける)ものと思っていた。

販売開始の報から随分時間を置いてしまったが、ようやく現地訪問のチャンスを見つけて赴いたのだが、現場を見て拍子抜け。規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」はもとより、警戒標識「ロータリーあり(201の2)」さえも設置されていない。中央島に規制標識「一方通行(326-A)」が設置されていて、路面ペイントでも右回りを案内しているにも関わらず、だ。

しかしじっくり眺めてみて、景観色10YR系の規制標識にも違和感があることに気付いた。私設標識とは言え、進行方向を案内するのに景観色はおかしいだろう。まるで「標識を見つけられなくてもいいですよ」と言外に表明しているようなもの。よく考えてみれば、ここを通行する車両は基本的に住民か配達車両だから、通行方法は周知徹底される前提がある。街区設計者は、規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」や警戒標識「ロータリーあり(201の2)」を設けることで無粋な景観になるのを避けたかったのではないか。

なお、分譲地中央のロータリー交差点は社宅当時に存在したロータリー交差点とほぼ同じ位置に設けられており、デベロッパーである旭化成ホームズの思い入れが感じられる。接続路を富士山に山アテする徹底ぶりだ。街区設計者に拍手を贈りたい。

2件のロータリー交差点の走行記録動画。富士山が見えるって、イイね。

路線(北側)市道中丸上蓮沼4号線/市道中丸上蓮沼5号線
(中央)市道中丸上蓮沼4号線/市道鮫島蓮沼3号線
所在地静岡県富士市川成島
完成時期2018(平成30)年5月
実走行日2020-02-23
全景写真

分譲地入口側ロータリー

へーベルガーデン新富士「あしたの杜」分譲地入口(北西側)からロータリー交差点を眺める。
東側から眺めるへーベルガーデン新富士「あしたの杜」入口ロータリー拡大する
東側から眺める。景観色10YR系の規制標識「一方通行(326-A)」はちょっと見にくいが、路面ペイント(敷石のモザイク)でも右回りを案内している。
南側から眺めるへーベルガーデン新富士「あしたの杜」入口ロータリー拡大する
南側から眺める。半身だけの富士山。

分譲地中央ロータリー

北側から眺めるへーベルガーデン新富士「あしたの杜」中央ロータリー拡大する
北側から眺める。この交差点は接続路の方位は異なるものの、社宅当時に存在したロータリー交差点とほぼ同じ位置だ。
東側から眺める。環道が敷石ブロック(ピンコロではない模様)であるため、心理的に速度抑制の効果があると思う。
南側から眺めるへーベルガーデン新富士「あしたの杜」中央ロータリー拡大する
南側から眺める。富士山に山アテしている。この分譲地で最もよい景観の場所だろう。10年後には中央島の植栽が富士山を隠してしまうが。
分譲地入口の販売看板。私なら4-6区画か14-4区画が欲しい。もっとも、富士市には縁もゆかりもない。
1984(昭和59)年5月3日国土地理院撮影の空中写真。社宅敷地中央にロータリー交差点が見える。