旧名護町役場から名護の市街地方面へ延びる目抜き通りの県道84号が幸地川を渡るところに大きなガジュマルがあり、県道はこれを避けるように上下線が分離されている。ガジュマルは樹高19m、樹齢300年と推定され、1997年に国の天然記念物に指定された。
道路の上下線が分離されているだけなら単なる中央分離帯のようなものだが、直交する市道から県道へ右折する自動車がまるでロータリー交差点のように走行する様子を見ると、ここは事実上のロータリー交差点と言ってもいいように思う。そもそも、転回してもよいことをわかりやすく標示しないのはなぜなのか、とも思う。北側は転回できても南側の転回には意味がない(単なるUターン)から、ロータリー交差点にすることには抵抗する人もいるだろうが。
以前は木製支柱でガジュマルを支えていたようだが、2011(平成23)年の大規模な倒木対策工事により鋼製支柱に置き換えられている。
ロータリー交差点のような通行方法になった時期は不明。現地に展示されていた過去の写真を見比べてみると、1949年から1989年までのいつかのようだ。
| 路線 | 県道84号名護本部線/市道名-96 名護21号線/市道名-98 名護23号線 |
|---|---|
| 所在地 | 沖縄県名護市大東1丁目/城2丁目 |
| 完成時期 | 不明 | 実走行日 | 2017年01月07日 |
1992年に架け替えられた「あなだ橋」から眺めるひんぷんガジュマル。こちら側は県道上で転回しないように縁石を配置している。
西側から眺める。「高さ制限4.8m」ってどんな巨大車両が通ることを想定しているのか?と思うが、実際に走行してみるとガジュマルの気根が垂れ下がっていて圧迫感があることがわかった。4.8mのクリアランスを確保しているから安心せよ、というメッセージと考えるべきだろう。
北側から眺める。路面のペイントはV字型になっているが、ここを転回してゆく車が意外に多い。
右図の赤線のように走行する車だ。

