松島新地街灯

旧大阪港の後背地にある料亭街「松島新地」の五差路の中央に交通島のような街灯が建てられている。料亭街とは言うものの、キャラクタ・ユーザー・インターフェースを具現化したような看板で統一された街並みに、本当に食事ができる店はどれだけあるのだろうか。

松島新地が現在のエリアに開かれたのは昭和22年。明治~昭和初期は国道172号と木津川の間にあったが、大阪空襲で焼け出されて移転した経緯がある。
そんなわけで、交通島のような街灯は昭和20年代に設置されたものと考えられるが、詳細はわかっていない。街灯の基台は煉瓦と見られるがモルタルで塗り固められており、外見から時代を推定することは難しい。

この交差点を通行する車は右回りで通行するのだろうか?と少し期待したが、あっさり外れた。街灯の手前を右折してゆく。つまり、ロータリー交差点ではないし、ましてやラウンドアバウトにもなり得ない交差点だ。この交差点は、決して交通量は多いわけではないが、歩行者が多い料亭街の割には通過車両が多い印象だ。本格営業が始まる直前の時間帯だからか。

地下鉄九条駅からここへ向かったわけだが、夕方という時間帯もあり、声をかけられまくった。妙齢(当社比)の妓夫太郎の「兄さん、どう?」と迫力ある声に引き込まれないよう、前を見つめて歩くのが精一杯だった。

カテゴリーその他
路線市道
所在地大阪府大阪市西区本田2丁目
実走行日2018-01-06
全景写真
直進車は当然左側通行。
右折車は街灯の手前で右折。
パトカーと松島新地街灯拡大する
パトカーも通る。南から来て、街灯を右回りで北東方向へ進んでいった。
右の店舗名が味わい深い。「馭慮(おのころ)」とは、日本神話に登場する磤馭慮島のことか?(Wikipedia「国産み」の現代語訳を読んでみよう)創業者はかなりのインテリだ。
南西から眺める松島新地街灯拡大する
南西から眺める。微妙なオフセット距離だ。
紛れもなく、料亭街のシンボルだ。扇風機が上向きに取り付けられているわけではない。
「ええま」って名前のコンパニオンのことかと(違)
街灯基台の煉瓦はいつのものだろうか。