モヤヒルズロータリー

1959(昭和34)年12月に開業した雲谷スキー場が手狭になったことから、1994(平成6)年から1997(平成9)年10月にかけて青森市が中心になって通年観光型レジャー施設「モヤヒルズ」の再開発が進められた。その入口にあたる場所にロータリー交差点が設けられている。国土地理院の空中写真や様々なネット上の情報を組み合わせると、1996年夏頃に交差点が完成・供用開始された模様。

デリニエーターに青森市と書かれているので前後の道路はてっきり市道だと思っていたが、青森市が公開する指定道路図によれば建築基準法第42条第1項第3号道路とのことで、つまり市道認定されていないということだ。明治9年の太政官布告第60号に基づく里道だろうか。つまり、国有ではあるが道路法非適用の道として、財産としての管理は青森県が、機能面の管理は青森市が行っているのかも知れない。1915(大正4)年の陸地測量部発行地図によれば町村道の「間路」(里道の一種類)として記載されている。

モヤヒルズ周辺道路の歴史的変遷

Before
After

左:1915(大正04)年 陸軍参謀本部陸地測量部
右:2021(令和03)年 地理院地図

「基準時(建築基準法が施行された昭和25年11月23日と当該市町村が都市計画区域に指定された時点とのいずれか遅い時点)」に既に幅員4m以上の道として存在し現在に至っているものを1項3号道路と言い、道路法による道路を1項1号道路と言う。市町村道は道路法による道路を認定するので帰結的に1項1号道路である。

ともあれ、モヤヒルズに出入りする車両の安全を図るべく設置された3枝のロータリー交差点だが、1つの接続路は一時停止で規制されていて、普通の丁字路でもいいのでは?と思わせる運用になっている。

路線里道?
所在地青森県青森市雲谷梨野木
完成時期1996(平成8)年
実走行日2021-09-28
全景写真
モヤヒルズロータリー北西側遠眺拡大する
モヤヒルズロータリー北西側の接続路。警戒標識「ロータリーあり(201の2)」はこの位置の1件だけ。
モヤヒルズロータリー中央島を北西側から眺める拡大する
モヤヒルズロータリーを北西側から眺める。直進不可につき、左折するか転回するかの選択となる。
モヤヒルズロータリーを北東側から眺める。一時停止で規制されている。
南東側から眺める。この接続路は北向き一方通行で、ロータリーからこの接続路へ流出できない。

参考文献