福島県との県境近く、余笹川中流左岸の丘陵地にある別荘地に2件の円形交差点がある。
デベロッパーは当時国内で別荘地開発を広く手掛けたらしい東昭観光開発。
那須は同社社長・荒木晶三氏※にとって思い入れのある地だったのか、ペギー葉山の歌や引退後の大鵬へのインタビューを収録したソノシート付きのパンフレットを配布して大々的に営業活動を行った。(おおとり苑の写真が含まれているか不明だが)
当時の雑誌を繰ってみると、まるでアメリカ西部のゴールドラッシュの如く、様々な不動産業者が那須別荘地開発を手掛けていたことがわかる。坪70円の山林を均すだけで1000円で売れたというから、まさに錬金術である。
※ 荒木晶三氏は福岡県の小倉出身。学習院大学を卒業、氏が33歳のとき(昭和40年)に前身である東昭商事を設立、翌年に東昭観光開発へ社名変更している。破竹の勢いで会社を成長させ、1972(昭和47)年の第33回衆議院議員選挙の福岡4区(小倉を含む福岡県東部)に自由民主党所属で出馬、皇太子殿下(2020年現在は上皇陛下)と御学友であることをアピールし、小型角栄とも呼ばれる存在だったが結果は落選。
南側の円形交差点は小規模で中央島には何も設置されていないが、北側に塔が立っている。芸術家の作品か、或いは何かを記念するものか不明。
路線 | 私道 |
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所在地 | 栃木県那須郡那須町大島 字 道上 |
完成時期 | 1970(昭和45)年 |
実走行日 | 2020-04-04 |
全景写真 | |
南側入口、県道との分岐点に設置された銘板。北側ロータリー拡大する那須おおとり苑北側円形交差点を東側から眺める。この塔はなんだろう? 那須おおとり苑北側円形交差点を南東側から眺める。環道の通行方向は案内されていない。 南西側から眺める。 北側から。丹念に探してみたが、塔の謂れや誰の作品かを示すものはなかった。残念。 南側ロータリー拡大する那須おおとり苑南側円形交差点を西側から眺める。こちらも回転方向は示されていない。 北西側から眺める。中央島に何もないところが却って好印象。 北東側から。夜間に通行したら突っ込むかもしれん。 南東側から。最低限の手入れがされている印象の別荘地。50年経過してこれだけの状態を維持できているのは、実際の建築数を考えれば素晴らしいレベルかも。 傍らには、余笹川2号堰堤がある。那須豪雨とも呼ばれる、1998(平成10)年台風4号の氾濫により多大な被害を受け、水害対策のひとつとして建設された。 |