那須塩原市(造成当時は黒磯町)大字戸田と大字高林にまたがる1.6km2の広大な林野※に2500区画の別荘地が作られた。大きく分けて北・南・西の3エリアがあり、それぞれのエリアに造成当初から円形交差点が1件づつ存在する。北は低木の林間、南は高木の林間、西は牧場のような平原、それぞれにテーマが設けられた印象がある別荘地だ。円形交差点の中央島もそれぞれに応じて意匠が施された形跡があるが、正直なところ今となっては見る影もない。
※ 東京ディズニーランド3個分
住宅地としては一般的な、シンボルとしての円形交差点であり交通制御を目的としたものではない。また、回転方向が指定・案内されていないので、残念ながらロータリー交差点とは言えない。
路線 | 私道 |
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所在地 | 《北》栃木県那須塩原市高林字上柏林 《南》栃木県那須塩原市高林字上柏林 《西》栃木県那須塩原市高林字上柏林 |
完成時期 | 《北》《西》1968(昭和43)年 《南》1970(昭和45)年 |
実走行日 | 2018-03-04 |
全景写真 | |
《北》のロータリー交差点グリーンランド戸田・高林《北》の円形交差点を南側から眺める。《北》エリアは低木の林間別荘地だ。西側から眺める。このエリアは1968(昭和43)年に造成が完了している。 北側から。中央島に植えられた大きな樹木はサクラか?撮影したのは冬(3月上旬)なので見通しがとてもよい状態だが、夏には見渡す限りの緑になりそうだ。 拡大する 東側から。中央島には池があり、隣接住戸の住民が置いたのかベンチがある。別荘地ダナー 池には転落防止目的か、それとも野生動物から池の魚を守る目的か、ネットが張られていた。 中央島の縁に側溝を設けるのは禁じ手だが、よく知らない設計者だったんだろう。無理もない、当時はまだ円形交差点設計の指針になるものは殆ど流通していなかったはずだ。パラペットのレンガはアンティークを意識して選ばれたものか、この地でアンティークになったのか。 《南》のロータリー交差点グリーンランド戸田・高林《南》の円形交差点を東側から眺める。《南》エリアは高木の林間別荘地。区画所有者名が書かれた札や売地の札が多い。拡大する 南側から眺める。このエリアは他のエリアよりも遅れて1970(昭和46)年に造成が完了している。 西側から。中央島の植栽はなんだろう? 北側から。この別荘地全体で最も小径の円形交差点だ。 《西》のロータリー交差点グリーンランド戸田・高林《西》の円形交差点を東側から眺める。1968(昭和43)年に造成が完了した《西》エリアは牧場隣接を思わせる平原の別荘地だ。南側から眺める。この接続路は利用されていないらしく、クマザサの酷い藪である。 西側から。福島県・栃木県の別荘地は非舗装路の円形交差点の宝庫だ。 拡大する 北側から。北側の接続路と東側の接続路の間の往来が殆どのようで、当然に時計回り一方通行の運用ではないことを轍が語っている。 中央島の池の痕跡。外側には既に崩壊した大谷石の縁石が。 「新栄高林開発」と刻まれた銘板。会社名としてはおそらく「新栄開発」だが、これがグリーンランド戸田・高林のデベロッパーか? 法人マイナンバーで検索しても該当なし。会社はとうの昔に清算されたのかも知れない。 |