夢野西歩道橋

1970年代前半、神戸市住宅供給公社は神戸電鉄長田駅の東側にあった市有地を再開発して分譲住宅4棟と賃貸住宅3棟を建設した。団地内を貫く市道夢野白川線(横断歩道橋架設当時は西神戸有料道路)を跨ぎ、団地の東西をこの夢野西歩道橋が連絡している。

団地の配置

平安時代の一ノ谷の戦いにおける奇襲「鵯越の逆落とし」で知られる激しい起伏の土地であり、歩道橋は12mの標高差を螺旋の斜路で解決している。

「鵯越の逆落とし」の現場はここより南西6km、須磨浦公園の近くとの説もある

横断歩道橋設計指針(現在の立体横断施設技術基準)に定められる勾配12%以下の斜路にするためには、斜路延長は100m以上必要となる。このため必然的に長円形状になり、およそ20mの直線部が確保された。

路線市道夢野白川線
所在地兵庫県神戸市兵庫区菊水町10丁目
回転度810度(2¼回転)
完成時期1973(昭和48)年08月
実走行日2023-12-30
全景写真
夢野西歩道橋全景拡大する
夢野西歩道橋全景。渡り切るには徒歩で3分ぐらいかかる。疲れているときには怯むだろうな。
夢野ハイタウン2号棟の非常階段から夢野西歩道橋を俯瞰する。2号棟に住む人は2号棟に直接つながる連絡橋が欲しいと思っているだろう。
下から見上げる。
主桁に落橋防止装置が付いているように見えないが、これで阪神淡路大震災の被害はなかったのだろうか。
神戸市の歩道橋はこの形式の橋名板・橋歴板で統一されている。