1965年から開発が開始された桜ケ丘団地内、1968年頃に分譲開始となったエリアにあるラウンドアバウト。ラウンドアバウトとしての運用開始は2014年9月で、それまでは普通の円形交差点であった。
住宅地の東部を南北に貫く宮城県道264号大衡仙台線の供用開始が後年(1980年代)となったためか、永らく市道桜ケ丘団地中央幹線(南からラウンドアバウトを経由して西へ延びる道路)がまさに幹線として機能していたと見られる。
とりわけ1970年代の国土地理院空中写真を見ると轍が偏っており、当時から中央島が存在していたにも関わらず円形交差点としては機能していなかったであろう様子がうかがえる。
県道264号大衡仙台線が骨格幹線道路網「3環状12放射状線」を構成する主要道路になっており、現在は東西方向の通行車両が圧倒的に多い状況である。
中央島に植えられている桜の枝振りが立派である。それが故にラウンドアバウトの向こう側が見づらいと感じるのだが、そもそも270度回転するような通行車が少ないからあまり問題にならないかも知れない。周辺には「ロータリーハイム」「ロータリーハイツ」と名付けられたアパートがあったり、バス停名が「桜ケ丘ロータリー」とされている等、昔からランドマークとして親しまれてきたことがよくわかる。
この団地を造成した東北建設機動株式会社および同社社長の佐藤善三氏が、仙台一円の団地内円形交差点ブームの火付け役になったであろうことは想像に難くない。
路線 | 市道桜ケ丘団地中央幹線/市道桜ケ丘四丁目9号線/市道桜ケ丘四丁目1号線 |
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所在地 | 宮城県仙台市青葉区桜ケ丘 |
完成時期 | 1968(昭和43)年頃 |
実走行日 | 2014-10-12 |
全景写真 | |
西から眺める。路面の「止まれ」は最近消されている。 南から眺める。 宮城学園の案内板が右と左を向いている。所在地の方角は右、されど通行は左。悩ましいところだ。というか、中央島に私的な標識・看板は設置されるべきではないだろう。市役所や仙台北警察の見解を聞きたいところだ。 東から眺める。中央島の桜の大きさが円形交差点の歴史を物語っている。 |
南からラウンドアバウトに進入して北または東へ向かう車両が稀なのか、環道優先の意識が低いと思われる車両に遭遇した。