中山吉成団地

1970年頃から開発が始まった中山吉成団地。最初に地名を見たとき、なんで槍使いの名士が新興住宅地の地名になっているのか、皆目見当がつかなかった。単に、中山地区と吉成地区の間に作られた分譲地らしい。デベロッパーは双葉綜合開発。

他の新興住宅地と同様、「消防水利兼用型」の円形交差点/ラウンドアバウトが2件存在する。円形交差点を作ったからついでに防火水槽を置いちゃえ、という発想でないことは確実だろう。現代の住宅地ならおそらく公園地下に設けるであろうが、当時はどんな制約・思惑で防火水槽と円形交差点を結びつけたのか、大変興味がある。

周辺市道の最大幅員が12m前後であるのに対し、ラウンドアバウトを有する3路線の最大幅員は25.8mで市道認定されているが、これは環道外径を示していて、中央島の存在は無視された数字である。実際の環道幅員はおよそ7.5m。接続路の幅員より広めで、通行にストレスを感じることはない。

しかし、昔からそのように使われてきたのだろう、環道上にゴミ集積所があり、これが環道の通行幅を狭めている。さらに、環道と接続路の合流付近に沿道民家駐車場出入口があり、ブロック塀等で見通しが悪いため、環道から流出するときには徐行と最大限の注意が必要だ。このような状態でラウンドアバウトに指定することが適切だったのか、宮城県公安委員会・仙台市・仙台北警察の見解を聞きたいものである。

ゴミ集積所や沿道民家駐車場の問題だけでなく、一旦停止の路面標示が残っていたり、環道や流入路に駐車車両があったり、残念な点が多いラウンドアバウトである。時間とともに改善されることを期待したい。

すぐ傍には巨大観音で有名?な仙台大観音がある。ここ中山吉成団地をはじめ、周辺住宅地開発やパチンコ店等で事業を拡大した双葉グループ菅沼萬氏が建立、1991年に開眼したとのこと。

路線市道中山吉成幹線4号線/市道中山吉成支線9号線
市道中山吉成幹線4号線/市道中山吉成支線6号線
所在地宮城県仙台市青葉区中山吉成2丁目
完成時期1970(昭和45)年
実走行日2014-10-12
全景写真

北西側ラウンドアバウト

北西側から眺める。植栽はそれなりに手入れされているが。
北東側から眺める。右奥の環道路上にゴミ集積所が見える。中央島には防火水槽標識。
南東側から眺める。右のブロック塀が切れたところに、この家の駐車場出入口がある。環道走行中は、そこが駐車場であることに気付かない。とても危険な交差点だと感じる要因のひとつだ。
南西側から眺める。ラウンドアバウトに指定されたが、まだ一時停止が必要なのか?標識は存在しない。

南東側ラウンドアバウト

北西側から眺める。こちらは、環道流出直後に右の家の門扉がある。電柱が防護する役割を多少果たしているかも知れないが、安全対策は不足していると思える。
北東側から眺める。こちらのラウンドアバウトも、左奥にゴミ集積所がある。
南東側から眺める。右側見通しの悪さよ・・・
南西側から眺める。ここにも一時停止の路面標示が残っている。
中央島にコンクリート蓋で覆われた防火水槽がある。
そして写真左側、こういう路上駐車はよくないねえ。
背後には仙台大観音が見える。(青矢印)

中山吉成団地ラウンドアバウトの走行動画