八代・栗林団地

石橋で名高い旧東陽村が1992(平成4)年に造成・分譲した住宅地の中央に円形交差点が設けられている。中央島に当たる場所は公園として活用されており「ロータリー公園」と名付けられている。

残念ながら回転方向は示されておらず、中央島が公園で歩行者が環道を横断するので、ロータリー交差点とは言えない。

旧東陽村がこの地に住宅団地を作った理由が書かれた文献に辿り着けなかった。被災または防災か、それともバブル景気の余韻に乗って八代市内に勤務する人を誘致するつもりだったのか。住宅地に円形交差点を設ける流行の谷間にあたる時期で全国的に事例は少なく、街区設計者の意図を聞きたいものだ。

路線市道
所在地熊本県八代市東陽町南
完成時期1992(平成4)年
実走行日2021-04-02
全景写真
八代・栗林団地の円形交差点を南側から眺める拡大する
八代市(旧東陽村)栗林団地の円形交差点を南側から眺める。
栗林団地の円形交差点を西側から眺める拡大する
栗林団地の円形交差点を西側から眺める。Googleストリートビューによれば、2013年時点では中央島のロータリー公園に遊具と四阿があったらしい。設置から25年前後経過して腐食等で危険になったから撤去したのだろう。
栗林団地の円形交差点を北側から眺める拡大する
北側から眺める。中央島の直径は30mでこの標高差。なかなかの斜面を切り拓いたことになる。
栗林団地の円形交差点を東側から眺める拡大する
東側から眺める。周囲に建つ住宅は、東京基準ならどれも大豪邸だ。
中央島の「ロータリー公園」に入るために環道に横断歩道が設けられている。