熊本桜町バスターミナル

熊本城のすぐ南側・桜町一帯の再開発事業に伴い、バスターミナルであった熊本交通センターは2015(平成27)年9月に閉鎖、建物の解体・新規建設を経て、2019(令和元)年9月11日に「熊本桜町バスターミナル」として再開業した。島式ホーム(青い乗り場)の北西端にバス通行帯の交差点があり、ロータリー交差点方式で制御されている。一般車両は通行できない。

建物全体は商業棟/住宅・ホテル棟等から成る15階建て(商業施設は5階建て)の複合商業施設 SAKURA MACHI Kumamoto となり、その1階部分にバスターミナルが併設されているような形になった。バスターミナル案内図にもロータリー交差点の存在が描かれている。基本的にホームドアが設置されていて、バスが到着しないとそのホームドアが開かないため、中央島を眺めることができるのは通路を兼ねる11番降車場付近だけだ。

SAKURA MACHI Kumamotoの東側は階段状にテラスが配置され、そのフロアごとに屋上緑化されている様子が東側から眺めることができる。屋上緑化と言えばアクロス福岡だが、SAKURA MACHI Kumamotoがそれを意識したことは間違いないだろう。

すぐ南側に辛島公園があり、かつてはその周囲に2ヶ所のロータリー交差点が存在したが、辛島地下駐車場の整備に伴って1991~1992年頃に両交差点ともロータリーが廃止され、現在では当時の面影は全くなくなっている。

かつてのロータリー交差点:辛島バスロータリー
現在の辛島公園北西隅付近。1899年に征清紀念碑とともに公園設置、当初は交差点ではなかったが、その後(大正13年?)に車道が取り巻くようになり、バス発着所として使用された。現代の熊本桜町バスターミナル内にロータリー交差点が設けられたのは偶然ではないかも知れない。
かつてのロータリー交差点:辛島市電ロータリー
現在の肥後銀行本店前・辛島町電停南の交差点。戦後に交差点を拡張し、1958(昭和33)年に辛島公園とともに整備され、ロータリー交差点が設置された。
路線敷地内道路
所在地熊本県熊本市中央区桜町
完成時期2019(令和元)年9月11日開業
実訪問日2021-04-03
全景写真
SAKURA MACHI Kumamoto全景拡大する
SAKURA MACHI Kumamoto全景。外観はアクロス福岡をかなり意識したのではないか。この1階に熊本桜町バスターミナルがある。
熊本桜町バスターミナル内のロータリー交差点拡大する
熊本桜町バスターミナル内のロータリー交差点。一時停止の自主規制があり、ロータリー交差点型制御と言うよりラウンドアバウト型制御という方が適切かも知れない。バスという性質上、絶対に事故があってはならず、一時停止は納得である。
かつてバス発着所として使われた辛島バスロータリーがすぐそばにあったことは偶然ではないかも知れない。
熊本桜町バスターミナル内のロータリー交差点をバスが通行する拡大する
ロータリー交差点をバスが通行する様子。
ハイデッカーも通れるけん、世話ナシばい。あ、ダブルデッカーはあかんたい。
かつてのロータリー交差点、辛島市電ロータリー拡大する
かつてのロータリー交差点、辛島市電ロータリー跡。正面の階段状のビルは肥後銀行本店。

熊本桜町バスターミナル内ロータリー交差点をバスが通行する様子