横浜アリーナ横(JR東日本新鶴見-大船線30号鉄塔)交差点

横浜アリーナの東側にある鉄塔を囲む三叉路がラウンドアバウトに指定されている。

地図で見ると、なんでここに円形交差点ができたのだろう?と疑問に思う。ラウンドアバウトに指定された際の報道は実に小さな扱いで、背景などわかるはずもない。過去の空中写真を追いかけてゆけば何かわかるだろうと調べてみた。

横浜アリーナ横(JR東日本新鶴見-大船線30号鉄塔)交差点付近の変遷

1979(昭和54)年10月 鉄塔は存在するが円形交差点ではない。
1984(昭和59)年12月 道路は整備されたようだがまだ円形交差点ではない。
1988(昭和63)年02月 横浜アリーナの建設中。まだ円形交差点ではない。
1989(平成元)年10月 この年2月横浜アリーナ完成、東側道路は円形交差点に変わった。

つまり、横浜アリーナの整備に併せて道路も引き直されたものの、送電鉄塔の位置は簡単に変えるわけにいかず、鉄塔を避けるように道路が配置されたということだ。

では、この鉄塔はいつから存在するのだろう?現調で鉄塔に番号札を探したけれど、ない。
JR東日本の送電線・新鶴見-大船線の歴史は文献調査では判然としないものの、地形図で昭和初期から存在していることを確認できる。初期の頃は現在の横浜環状2号に重なるように(当時は農地)東西に延びていたが、昭和50年頃には現在の経路になったようだ。

今となっては「この道路、いる?」と尋ねたくなるぐらいに中途半端な状態になっていることは否めない。

交差点情報整理

路線市道大倉山第316号線/市道大倉山第322号線
所在地神奈川県横浜市港北区新横浜3丁目
完成時期1989(平成元)年完成
2015(平成27)年度環状交差点運用開始
実走行日2025-02-24
全景写真
横浜アリーナ横(JR東日本新鶴見-大船線30号鉄塔)交差点を南東側から眺める。この接続路には大きな分離島が設けられている。なお、いずれの接続路にも警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されていない。
北西側から眺める。規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」の取り付け向きが違いますね。
北東側から眺める。この道路の上には66kV送電線のJR東日本新鶴見-大船線が通っており、その対策のためか中央分離帯がある2車線道路だ。
だが、アート引越センターよ・・・ラウンドアバウトの直前に駐車はダメだよ。
規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」は2015年12月に設置されたようだ。公安委員会指定時期は不明。
JR東日本新鶴見-大船線30号鉄塔のすぐ近くに東京電力横浜火力北線が通っている。