昔の温泉街は街の中心に「総湯」と呼ぶ共同浴場がある。現代でも地方の小さな街はだいたいそういう構造になっている。北陸では総湯を中心とした街並みを「湯の曲輪」(ゆのがわ)と呼ぶそうだ。
725年(1300年前)に開かれたと言われる山代温泉にも総湯があった。1971(昭和46)年には「山代温泉浴殿」という総湯が建てられていて、この建物を取り囲むように道路が配置されていた。この時点ではロータリーの扱いではなかったように記憶している。
1984(昭和59)年から1990(平成2)年にかけて総湯南側街区の区画整理が行われ、「湯の曲輪」へ自動車の進入が容易になった。
2009年には山代温泉浴殿が取り壊され、跡地に「古総湯」(明治時代の総湯をイメージ)が建てられたとのこと。そのときに併せて周辺道路が整備されてロータリー交差点形式になった。2012年時点では環道進入時に一時停止が必要だったが、2015年時点では徐行して環道へ進入する日本型ラウンドアバウト方式の運用になっている。
人が集まる共同浴場が中央島にある以上、ここがラウンドアバウトに指定されることはあり得ないが、「歩行者第一優先、次いで環道優先」の交差点運用が定着することを願う。
| 路線 | 市道B-362線/市道B-29線/市道B-54線 |
|---|---|
| 所在地 | 石川県加賀市山代温泉 |
| 実走行日 | 2015年10月03日 |
古総湯ロータリー全景。
景観保護のために派手な色使いを制限しているのかも知れないが、「一方通行」の案内が背景に馴染んで見難い。しかし、石畳敷石の流れで進行方向を誘導しており、心理的に逆走しにくいものと思う。
北側からロータリーを眺める。「ロータリーあり」警戒標識(201の2)が設けられていた。

