JR山陽本線曽根駅のすぐ東に架けられた跨線橋と直下の道路をつなぐ道路がループしている。
国土地理院の空中写真を眺めると跨線橋架設以前はここに踏切があったことがわかる。駅のすぐ東にある踏切、1973(昭和48)年6月の時点で施工真っ最中であることを考慮すると、開かずの踏切解消を狙ったものと直感する。
庵ノ下橋架設の経緯
高砂市立図書館が「デジタル郷土たかさご」で過去の広報誌(高砂市政だより)を公開していて、その1971(昭和46)年5月25日号に あかずの踏切を解消 曽根駅踏切を立体化に 47年度完成めざしてことしの夏着工 という記事があった。
- 踏切遮断時間は9時間/日
- 当時の県道名称は「曽根曽根停車場線」(山陽電鉄曽根駅近くの曽根交差点と国鉄曽根駅を結ぶ)
- 国道2号の現道とバイパスを連絡するだけでなく、山陽本線の南北で並走する市道を「ゆるやかなループ状のランプウェイ」で連絡するとともに、跨線橋の西側に歩行者専用階段を設ける
ことが書かれている。なんか、もう全部わかっちゃった感。
庵ノ下橋架設 ビフォー・アフター

左:1961(昭和36)年06月06日 国土地理院撮影
右:1975(昭和50)年01月24日 国土地理院撮影
県道555号曽根阿弥陀線(の前身である曽根曽根停車場線)の庵ノ下橋架設以前は踏切があった。轍の状況からしてなかなかに交通量が多い道路だったと見える。あるいはアスファルト舗装されていたのだろうか?いやいや、昭和36年でそれはないだろう。
庵ノ下橋と庵ノ下橋ループ橋の位置関係

さらに国土交通省2016年度橋梁点検結果で、橋の名は庵ノ下橋ループ橋、橋長46.4m、幅員8.5m、県道555号曽根阿弥陀線と判明。連続して架かっている跨線橋は庵ノ下橋、橋長58.4m、幅員15.2m。国道2号姫路バイパス方面へまっすぐ南下する斜路は「庵ノ下橋(登りアプローチ)」という名称で区別されているようだが、いずれも県道である。
なお、橋梁名称は庵ノ下橋北詰付近の小字名「大字阿弥陀 小字庵ノ下」に由来するものと考えてよいだろう。
のの字情報整理
| 路線 | 県道555号曽根阿弥陀線 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県高砂市時光寺町 |
| 回転度 | 270度 |
| 完成時期 | 1973(昭和48)年 |
| 実走行日 | 2022年05月05日 |
現調レポート 2022年05月05日撮影
庵ノ下橋ループ橋全景。道路交差部の直下で他の道路と接続しているので、ギリギリ「のの字」と言ってよいだろう。ループ部の道路照明柱にあった「兵庫県」の銘板で県道と確信する。
庵ノ下橋ループ橋下から北(JR山陽本線の線路)を眺める。この橋脚で庵ノ下橋とループ橋が構造的に分かれる。
庵ノ下橋ループ橋の橋歴板。
庵ノ下橋の跨線部は鋼鈑桁で、その塗装記録表と橋歴板を見てみる。橋歴板の標示はループ橋の橋歴板と完全一致することを確認した。

