江津市役所の西側を通る国道9号に架けられた歩道橋の両端昇降階段がループしている。
国道9号の線形改良により現在の江津跨線橋が架けられたのが1959(昭和34)年3月。それまでの国道9号は、江津駅前を西進し、直角に左折して、現在の江津交差点で直角に右折して浜田方面へ向かっていた。
1954(昭和29)年に9町村が合併して江津市が発足、七滝高架橋を移設保存したような外観の江津市役所(※年代は江津市役所が先)が1961(昭和36)年に完成、その市役所への徒歩往来の安全を期するために1968(昭和43)年3月に歩道橋が架けられたと見られる。
国道9号は江津駅前後の区間でバイパスが供用開始されており、現道の交通量はかなり減っている。歩道橋の傷みが激しく、やがて撤去される運命にあるだろう。
江津市内でカメラを下げていると、地元の人から「三江線ですか」「江津市役所ですか」と声をかけられた。正直に「この歩道橋です」と答えた時の「ナニソレ?」的な反応がなんともシュールだ。