近鉄奈良線・東生駒駅近くの高級住宅街にロータリー交差点がある。
近鉄が矢田丘陵の西斜面を切り拓き、東生駒駅を新設(1968年3月20日開業)して大規模住宅地を順次開発してきた。その最初期にあたるのがここ、東生駒一丁目である。1戸あたりの敷地面積を広くして、街の中央にロータリー交差点を配置することで新時代を感じさせる高級住宅地とするのは近鉄登美ヶ丘住宅地で実証済みということだろうか。
通過交通はほとんどないのできっちりした交通規制は不要と考えたのだろうか、環道流入時の一時停止規制はない。
近鉄東生駒住宅地は1978年から1986年まで双方向映像配信実験プロジェクト「Hi-OVIS」が行われた地として、その筋の人たちに有名である。一般家庭約150戸と小学校や消防署等6カ所の公共施設に光ファイバーを敷設し、双方向の映像利用を行うプロジェクトである。今の時代はごく普通のことであるが、映像も音声も通信もアナログ方式しかない(しかし信号の圧縮率は低い)時代には画期的なことだった。いや、時代の先を進み過ぎて、普通の人には理解不能だったかも知れない。
| 路線 | 市道東生駒3号線/市道東生駒11号線/市道東生駒5号線 |
|---|---|
| 所在地 | 奈良県生駒市東生駒1丁目 |
| 完成時期 | 1968(昭和43)年 | 実走行日 | 2024年04月27日 |
近鉄東生駒住宅地のロータリー交差点を西側から眺める。第一印象は「ゆったりした空間」だ。
北東側から眺める。擁壁の張り出しが気になるが、一時停止や徐行の規制が行われていないということは、これまでに交通事故はなかったのだろう。
東側から眺める。中央島には街灯1本と少しの植栽。
南側から。いずれの接続路にも警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されておらず、ありがちな規制標識「一方通行(326-A)」もない。
自治会婦人会(のような団体)が手入れしていると思いきや「この花壇は 緑の募金活動の『花いっぱい推進事業』で実施されたものです」と。さすがや。
駅前に「Hi-OVIS発祥の地」と大きな石碑があるが、残念ながら時代の先端すぎてここだけで終わったんだよね。

造成中の東生駒住宅地。円形交差点が存在している。当時はまだ生駒町だった。1971年11月市制施行。

