近鉄萩の台住宅地の開発と同時に開業した近鉄生駒線・萩の台駅の西口は2階建て構造になっていて、地表階には3枝交差点ながらロータリー交差点とは言えない円形交差点があり、2階への斜路はループ橋と言うには回転が足りない、なんとも微妙な構造になっている。
車両転回用の円形道路ならびに駅と同レベルの車寄せに上がるための斜路なのだが、そもそも、萩の台駅の位置が不自然なのだ。下図は駅付近の国道168号と萩の台住宅地を結ぶ直線の断面図である。西口駅前広場、駅、東口駅前広場、東口駅前ロータリー、住宅地、それぞれが3~15m程度の標高差があるのだ。山を切り拓いたが故の構造で、思わず唸る。

駅西側にもいる古くからの住民の便宜を図るべく西口を整備したのであろうが、雑な設計としか言いようがない。「駅を下りたら、未成道がありました」と言いたくなるぐらいに「質素」を突き抜けて殺風景な西口だ。これが難波まで30分ほどの駅とは。
「駅前未成道」と言っても伴淳三郎やフランキー堺が出演する映画の話じゃないぞ。(と言って通じるのは70歳代80歳代の男性が中心だろうか)
そういうことでここはロータリー交差点でもループ橋でもないが、それらモドキが複合した興味深い地なので記録しておく。なお、山口県の徳山駅前にはまともなロータリー交差点+のの字があるので、そちらも合わせて見てほしい。
| 路線 | ループ橋部:市道小平尾萩の台線支線1号 円形交差点部:市道小平尾萩の台線/生駒南第二小学校線 |
|---|---|
| 所在地 | 奈良県生駒市小瀬町 |
| 回転度 | (回転せず) |
| 完成時期 | 1980(昭和55)年 |
| 実走行日 | 2024年04月27日 |
近鉄萩の台駅西口。こうして見ると普通の地方私鉄駅なのだが。
車寄せがいきなりコレだ。未成道の香りがプンプンする。
近鉄萩の台駅西口の斜路を俯瞰する。うーん、のの字を描いていないし、中央島を右回りに誘導するように見えない。残念。
斜路を地上から見る。路面にかすかに右回りを案内するペイントが残っているように見えるが、遵守する車などいない。いや、撮影時間中に通行した車はゼロだったけれど。
北側から眺める近鉄萩の台駅西口の斜路。こうして見ると「のの字」っぽいのだが。
斜路はラーメン橋だがカンチレバー構造で接続していることに注目してほしい。一応、この斜路には名前が付いていて「小平尾萩の台線支線1号橋」と言う橋長54mの橋だ。

