うるおひの丘

東海環状自動車道大垣西IC近く、JR美濃赤坂線(東海道本線支線)の東側にある住宅団地の中心部にロータリー交差点がある。

2000年代前半にMRCテックス(戦後に設立された和興紡績→三菱レイヨン→MRCテックス)が事業清算され、敷地の一部は大垣村田製作所に変わったが、美濃赤坂線東側の工場敷地跡が住宅団地になった。その一部がここ、うるおひの丘である。デベロッパーは西濃地区で住販を手広く展開する矢橋林業。

ロータリー交差点に接続する道路のいずれにも警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されていないが環道の進行方向は右回りを案内しており、実質的にロータリー交差点だ。なお、規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」は設置されていない。住民と関係者しか通行しない道路だからかも知れないが、優先関係はしっかり示してもらいたいところ。

特筆すべきは、東西方向の接続路が上下線分離されている豪華仕様であること。中部電力大垣青野線の送電線が上空を通っているためである。中部電力は送電系統図をネットに公表していないので正確な電圧はわからないが碍子の特徴から77kVAと見られ、77kVAなら離隔距離は3.6mなので、正確に言えば住宅を建てることは可能である。しかしながら送電線下は取引が避けられる傾向にあるため、敢えて道路にしたのだと考えられる。

路線市道荒尾113号線/市道荒尾114号線
所在地岐阜県大垣市荒尾町
完成時期2007年
実走行日2021-02-13
全景写真
「うるおひの丘」ロータリー交差点を北側から眺める拡大する
「うるおひの丘」ロータリー交差点を北側から眺める。回転方向が示されており、警戒標識「ロータリーあり(201の2)」はないもののロータリー交差点と言ってよい。
「うるおひの丘」ロータリー交差点を東側から眺める。私設の一方通行標識で示されるとおり、東西方向の道路は上下線が分離されている。
南側から眺める。中央島の樹木はなんだろう?
「うるおひの丘」ロータリー交差点を西側から眺める拡大する
西側から眺める。正面には中部電力大垣青野線(77kV?)と西濃西部線(275kV?)が交差し、さらに関西電力東海幹線(154kV)が並行する。おっと、ここは送電線ファンのブログだったっけ?
上下線分離された道路の出口(住宅団地出口)にも私設の進入禁止標識が。公道(市町村道)に私設の規制標識っていいんだっけ?
なんで「うるおの丘」なんだろう?歴史的仮名遣いなら「うるほひ」じゃないのかね?そして、国土地理院の治水地形分類図によればこの地は微高地(自然堤防)なのだから「丘」は正しい表現ではあるけれど「湿う(潤う)」という湿地帯を表現する言葉を宅地に使った英断に驚く。

このロータリー交差点は ふずりな/嵐さん から情報提供いただきました。