道南地方・厚沢部と落部を結ぶ道道67号八雲厚沢部線の中ほど、銀婚湯の少し南に入口のある下二股林道を900mほど入ったところにある下二股川砂防堰堤に付帯した魚道がループしている。
下二股川砂防堰堤は1968(昭和43)年に完成しているが、現在の魚道がいつ設けられたのか不明。形式から見て、2000年代前半であることはほぼ確実なのだが。
渡島総合振興局の資料では堤高を確認できていないが優に15m以上あるように見え、そこに付けられた4回転半のループ魚道はなかなかの規模である。近付いて下から見上げてみたいものだが、ウェーダースーツを持たない身では河床へ下りる術がない。果たして堆砂は定期的に除去されているのだろうか。魚道としての役割を果たせているのだろうか。
ここへ向かう途中の天狗岩橋を渡っているとき、路面の中央に腐れアキタブキの堆積物があると思って踏み抜いたら、実はクマの落とし物だった。強烈に青臭いササ臭を放っていて、おそらく数時間以内の製造だろう。付近はクマの棲息地ということはわかっていたものの、コレのおかげで写真撮影中は気が気でなく、バイクのエンジンはかけっぱなし、時折りエンジンをぶん回したりクラクションを鳴らしたりしたものの、逆にクマの唸り声が一切聞こえなくなるので不安で仕方なかった。
構造 | らせん型魚道 |
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水系 | 落部川水系下二股川 |
所在地 | 北海道二海郡八雲町 |
回転度 | 1620度 |
訪問日 | 2016-08-13 |
全景写真 | |
左にループ魚道、右にわずかに砂防堰堤の堤体が見える。 ループ魚道にズーム。 すぐ近くに設置されていた砂防指定地の標識。ここには1号ダムと記載されているが、下二股川には1基しかないので、これが渡島総合振興局資料の砂防堰堤ということだろう。 道道67号から分岐する下二股林道。この付近に数軒の民家があるが、天狗岩橋を渡ると人の気配がなくなる。 |