北海道最西端である尾花岬近く(と言っても9km近くあるが)、新成と太櫓の間を流れる良瑠石川(らるいしがわ)とその支流に4基の治山ダムが設けられており、本流の1号ダムと2号ダムに設けられた魚道がループしていた。
1964年~1970年頃に不透過型の治山ダムが設けられたが洗掘や侵食等の弊害が大きく、また、後年になってループ魚道が設けられたものの期待されるほど魚の遡上に効果が現れなかったため、町・漁協・釣り団体が中心になって運動、道檜山振興局はモデル事業として透過型ダムに変更することとし、2011~2012年にダムの切り下げ(スリット化)が施工され、併せてループ魚道も廃止された。
ここも道内の他のループ魚道と同じくクマの棲息地が近いので、漫然と写真を撮っていられない。加えて、1号ダムから2号ダムまで500mほどの遡行にはウェーダーブーツ必携なので、2号ダムのループ魚道撮影は見送ることにした。
訪問時は1号ダム跡の脇にまだループ魚道が残されていたが、このまま撤去されずに残るのか不明。見るなら早いうちに、草木が芽吹く前の春先がおすすめである。
構造 | らせん型魚道 |
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水系 | 良瑠石川水系良瑠石川 |
所在地 | 北海道久遠郡せたな町北檜山区太櫓 |
回転度 | 540度 |
訪問日 | 2016-08-13 |
全景写真 | |
2012年12月に架け替えられた良瑠石橋の北詰、良瑠石川右岸を上流に向かう。 サクラマス養殖施設跡?付近が平地になっており、これより先は車両通行実績があまりなさそうなので、徒歩で向かう。 5分ほど歩くと、新しい河道が見えてきた。どうやら、ここが1号ダム跡地のようだ。 その左側にコンクリートの構造物。これだ。 手を伸ばせば届きそうな位置にループ魚道が放置されているが、足元がかなり緩んでいて踏み出せず、魚道全体を俯瞰することはできなかった。 |