つむぎテラシア


2014年に閉鎖された日清紡美合事業所の跡地(美合工機事業所は現存しており、美合にあった日清紡敷地全体で見ると東半分)が住宅地として再開発され、その中心部にラウンドアバウトが配置された。住宅地のデベロッパーは大和ハウス工業。

非居住者の通り抜けを防ぐ意図か、住宅地内の基幹道路はクランク状になっており、そのひとつの3枝の交差点がラウンドアバウトとなっている。

交差点自体に特筆すべき点はなさそうだが、標識に特徴がある。

  1. 警戒標識「ロータリーあり(201の2)」が設置されている。(最近:2020年前後に分譲開始になった住宅地のラウンドアバウトに設置されているケースは少ない)
  2. 法定外標識「ゆずれ」がフルサイズ版。このサイズは本邦初ではないか?

2020年10月頃から供用されていたようだが、現地の規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」に貼付された設置時期は2020年11月24日(訪問した日の2日後)であった。

なお、岡崎市は2019年4月12日付で美合町の以下の字区域を再編した。
(旧)川畔、水洗、呑地、竹下、中荒子、平端、並松、入込、西山、中田、川向
(新)つむぎ中、つむぎ東、つむぎ南、つむぎ西
これにより日清紡敷地内にあった川畔(かわぐろ)と水洗(みずあらい)の字名が消滅した。「つむぎ」とは言うまでもなく日清紡に由来するものであろう。

川畔や水洗とは河川をイメージする地名だ。呑地は「呑まれた地」、つまり氾濫原ではないか?
つむぎテラシア敷地内を南北に流れる六斗目川は、約2km南にあるため池「境ヶ峰六入池」を源として乙川に注ぐ河川。近世のこのあたり(県立農業大学校を中心とする75万平方米)は美合駅近くに今もある本宗寺の寺領で、年貢石高が六斗であったことに因むものだそうだ。直線の流路なのでてっきり戦後に整備された用水だと思っていたが、歴史は古かった。川畔や水洗は六斗目川の流路だったことを表しているのだろうか。惜しい字名をなくしたもんだ。

路線市道
所在地愛知県岡崎市美合町字つむぎ中
完成時期2020年11月
実走行日2020-11-22
全景写真
つむぎテラシアのラウンドアバウトを北側から眺める拡大する
つむぎテラシアのラウンドアバウトを北側から眺める。住宅未建設なのですっきりした風景だが、3年後にはさらに大きく変わっていることだろう。
向こうに見えるイオンは、2020年11月27日に開店したイオンタウン岡崎美合。訪問時は開店準備真っ最中?であった。
つむぎテラシアのラウンドアバウトを南側から眺める拡大する
南側から眺める。この接続路は袋小路なので交通量が少ない想定なのか小幅員であり、分離島を設けられなかったようだ。基本設計後にラウンドアバウトを設置するよう設計変更したということだろう。
つむぎテラシアのラウンドアバウトを西側から眺める拡大する
西側から眺める。フルサイズの「ゆずれ」(法定外標識)が新鮮だ。標識ポールの上端が露出しているということは、さらに他の標識、或いは歩行者横断点滅器を取り付ける可能性があるのか?
エプロン端はこだわりの素材による切下げ型歩車道境界ブロックだ。
規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」設置は訪問日の翌々日。時空間が歪んでいる・・・わけではない。
本当はここにラウンドアバウトが欲しい、つむぎテラシア敷地北側の既存住宅地との境界部。

参考文献