マリンタウン・ベイサイドビスタ・ラウンドアバウト


那覇の東にある町、与那原の埋立地にラウンドアバウト建設中との琉球新報の記事を読んだのは2014年暮れのこと。正式供用開始は知念高校裏側の橋とともに町道全線開通時になるであろうことはわかったし、ラウンドアバウトの工事もだいたい進んでいる様子がうかがえたので、沖縄に行ったら是非立ち寄りたいと思っていた。

で、無謀にも日帰り沖縄本島一周を企てたものの敢え無く撃沈、与那原に到着したのは陽が沈んだ19時過ぎになってしまった。

2017年1月時点では、ラウンドアバウトの三方の道路が未通となっており、唯一北側で接続する道路に規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」と警戒標識「ロータリーあり(201の2)」が掲げられていた。他の三方の道路には標識は設置されているもののカバーが架けられていて、正式運用開始の日を待っている。

新聞報道のとおり、設けられたラウンドアバウトの中央島はわずかな段差のみのミニタイプで、大型車が通行する際の内輪差を考慮したものとなっている。ほう、ここを大型車が通る可能性があるのか。それはそれで結構チャレンジングなことのように感じた。

正式運用が開始されたら、あらためて昼間に訪問したいぞ。

前回与那原に来たのは1989年頃だったが、当時はしょぼい漁港が街外れにある程度の、どえらい寒村という印象のまま今回訪問となったのだが、ここがあの与那原か!?と刮目したほどの変貌であった。


(2020年4月追記)
2020年1月11日に再訪して、ラウンドアバウト指定除外の噂を確認した。
発端はコレ、与那原町議会だより(2017年11月15日号)である。

MICEとは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議 (Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語で、これらのビジネスイベントの総称です。JNTOはMICEの日本への誘致に取り組んでおります。
日本政府観光局(JNTO)ウェブサイトより引用

結論から言えば、規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」がなくなっていたので、指定除外となったことは確実だ。
議会答弁では「大型車両の通行が想定されることから、通常の交差点への変更が必要」とされているが、これは事実だろうか? 大型車両の通行を想定したからこそ、後輪が中央島の上を通過しても支障ないようにミニラウンドアバウトを採用したのではないか。

前回は工事中で立ち入れなかったくじら橋の上から交差点を見て、ひとつの仮説を持った。
くじら橋はプレテンションホロー桁橋という形式で、キャンバー(橋中央の反り)がほとんどないことが特徴なのだが、一般的な橋と同様に橋上の道路高さよりも陸上の道路高さが少し低いために、ラウンドアバウト部が傾斜している。さらにミニラウンドアバウトであるが故に中央島の縁石に車止めとしての機能がなく、橋上から中央島を視認しにくいという欠点があるように見える。

これらの結果、くじら橋供用開始後(=ラウンドアバウトに通過交通が発生するようになって)、中央島を乗り越えて直進するケースが多くなり、ラウンドアバウトとして正しく運用できる見込みが立たないと判断されたのではないか。

ともかく、これが日本初の環状交差点指定除外事例である。

カテゴリーラウンドアバウト
路線町道港東浜線/(名称調査中の町道)
所在地沖縄県島尻郡与那原町東浜
実走行日2017-01-07
全景写真
(2017年1月7日撮影) 北側から眺める。規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」と警戒標識「ロータリーあり(201の2)」が見える。
少し寄ってみる。なんだこの変則的な中央線は。
東側から眺める。規制標識にはカバーが架けられている。
寄ってみる。中央島はわずかな段差のミニラウンドアバウトとLED縁石マーカーだ。そして、向こう側(西側)の道路はブロックで閉じられていることがわかる。
西側から眺める。横断歩道に接する部分に設けられた車両侵入防止杭は一対のシーサーだ。ちゃんと阿吽になっているか(どちらかが口を開き、もう片方は口を閉じているか)確認しなかったな。

(2020年1月11日撮影)この上に貼り付けた2017年撮影写真と同じ順序と構図で並べている。 北側から眺める。警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は残っているが、補助標識「ラウンドアバウト」が撤去されている。
少し寄ってみる。規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」が撤去されている。
西側から眺める。黄色いカバーがかけられていた規制標識が撤去されている。この道路へ進入できないようブロックを置いているのは変わりない。
南側(くじら橋上)から眺める。昼間はまだよいが、特に夜間は中央島を視認しにくそうだ。
西側から眺める。路面の傾斜がわかるだろうか。
なお、車両侵入防止杭のシーサーは阿吽ではなかった。そりゃ単価アップの要因だもんな、ウチナーはそんな細かいことにこだわらないし、観光客はそんなこと知らんだろうし、ということか?