クレフィール湖東 こども交通公園

運送業を営むセンコー(正確には、その持株会社であるセンコーグループホールディングス)が会社(扇興運輸株式会社)創立50周年を記念し総合教育研修施設としてクレフィール湖東を1996年に開設した。当初は従業員教育研修施設であったが、宿泊施設の一般営業が行われるようになり、創業100周年記念事業として2016年7月17日こども交通公園を新設開業した。

クレフィール湖東こども交通公園開設のプレスリリースが職場で回覧されたとき、椅子から転げ落ちそうになった。そのEV車運転コースに円形交差点が設けられていたからだ。これは見に行かねば、と機会を伺っていた。

ジオラマの街でドライバービューのカメラ映像が大きく投影されるラジコントラックを運転できたり、EV車やナローゲージの電車(蓄電池電車)を運転できる等、その筋の大人も楽しめるようになっている。(EV車はたぶん子供専用)

大人でも自由に立ち入りできる施設(入場料無料)で、EV車運転コースを俯瞰できる場所に上がってみた。円形交差点は、残念ながら警戒標識「ロータリーあり(201の2)」が設置されているのみで、ラウンドアバウトではなかった。しかし、環道外縁部に点線が引かれていることから、規制標識「環状の交差点における右回り通行(327の10)」を設けるだけで環状交差点に変えられるのではないか。ラウンドアバウトが滋賀県内のあちこちで設置検討されており、その普及と安全教育のために滋賀県警にも一肌脱いでもらいたいところだ。

設置されている道路標識はどれも正規のもの(設計速度がそれなりなので、標識令に定められるとおり2/3倍が採用されている模様)である等、センコーの本気度を感じる施設である。明らかに採算度外視の施設であるが、安全運転の啓蒙は長期的な視点で彼らの利益に直結する。末永く運営されることを祈る。

カテゴリーロータリー
路線交通公園
所在地滋賀県東近江市平柳町
完成時期2016年7月17日
実走行日2018-06-24
全景写真
名神高速・湖東三山SICの南2.4kmにあるクレフィール湖東。外観は企業の教育研修施設には見えない。
宿泊施設の奥に新設されたこども交通公園。開設からまだ2年なので、色々なものが新しい。
クレフィール湖東 こども交通公園のEV車運転コース拡大する
クレフィール湖東 こども交通公園のEV車運転コース。手前の道路は逆走しているのではない。警察車両が先導し、高速道路の交通管理隊が追走している。対面通行規制なのだ。
クレフィール湖東 こども交通公園のロータリー交差点拡大する
残念ながらロータリー交差点だ。しかも、3枝のうち2枝の接続路が封鎖されている。これでは通行方法や他車との優先関係を学ぶことができないじゃないか。現実の普及度に応じて開放してゆく算段か?