NEXCO東日本 東北支社 北上管理事務所の2017年8月入札公告で、新設される平泉スマートICの町道接続交差点にラウンドアバウトを設置することが明らかになった。平泉スマートICは2012年度に事業化、2016年度に工事着手されていることから、ラウンドアバウトが規定された改正道交法施行の頃には設置検討が行われていた可能性がある。
高速道路インターチェンジの一般道接続部をラウンドアバウトにする事例としては鞍ヶ池スマートICに次いで2例目であるが、先述のとおりラウンドアバウトが規定された改正道交法施行後としては初の施工である。全国でスマートIC設置が進んでいることから、建設に関わる様々なデータが収集され活用されることだろう。
なお、ラウンドアバウトは当初2021年3月供用開始予定が遅延して、2021年9月7日に2枝で供用開始、2021年12月4日15時の平泉スマートIC供用開始とともに3枝本格運用となった。
路線 | 町道祇園線 |
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所在地 | 岩手県西磐井郡平泉町平泉字祇園/字佐野原 |
完成時期 | 2021-09-07 |
実走行日 | 2021-09-26 |
全景写真 | |
拡大する 平泉スマートICのラウンドアバウトを西側から眺める。 拡大する 北側(スマートIC料金所側)から眺める。警戒標識「ロータリーあり(201の2)」と青看板で前方に円形交差点があることを案内している。これはとても重要な情報だ。 拡大する 北側(スマートIC料金所側)、少し接近して眺める。環道接続部分の車道外側線(車線左側の白線)が直線的に環道に接しているのはどうなんだろう?流出路側の車道外側線を見れば意図的に直線的にしていることがわかる。通行車両はまだラウンドアバウトに慣れていないことを前提に減速を促す意図だろうが、釈然としないぞ。 拡大する 東側から眺める。歩道は町道の南側にのみ設けられているので、ラウンドアバウトで人が横断することを考慮しないことが特徴的だ。 中央島を芝生で植栽するのも珍しい。 エプロンはニート舗装で視覚的・体感的に乗り上げ防止を狙ったものか?エプロン端に段差を設けないのも珍しい。 拡大する 平泉スマートICのラウンドアバウト空撮。ランプウェイに囲まれた大規模駐車場は、観光時期の町内渋滞対策だろうか。 工事の最初期段階でラウンドアバウト設置が判明することは珍しく、高速道路本線の付け替えがあるため工期が比較的長くなるであろうことから、1年~半年おきに現地を訪問して変化を追った。工事が大きく進展する2021年春の様子を撮影できなかった(コロナ禍のため行く雰囲気でなかった)ことが残念でならない。 |