平山子坂ラウンドアバウト

置賜盆地の西縁を南北に通る置賜西部広域農道(現在は市道へ移管済み)と長井の市街地を最短距離で結ぶ市道の交差点が国土交通省の「道路に関する新たな取り組みの現地実証実験」として採択され、ラウンドアバウトの仮設工事に着工したのは2016(平成28)年11月。同27日から2017年3月まで実験供用された。この地域は冬には1m近く積雪する特別豪雪地帯であり、積雪時の交通安全や除雪作業の検証を行うことが最大の目標だったようだ。

その社会実験中は紅白樹脂製ブロックで中央島が仮設されていたが、本工事で中央島だけでなくエプロンや分離島も整備された。ただし、冬季は視認性確保のため、紅白樹脂製ブロックも併用されるそうだ。

この交差点は、広域農道を通行する車両と長井ダムへ往来する地域外の車が交錯するため危険な場面があったそうだが、ラウンドアバウトがうまく機能している印象を持つ。この交差点の南500mにある県道交差点と北500mにある市道交差点ともにラウンドアバウト化されると、一層通行しやすくなりそうだ。

カテゴリーラウンドアバウト
路線置賜西部広域農道(市道平泉線)/市道花作平山線
所在地山形県長井市平山
完成時期2017年11月23日
実走行日2018-05-26
全景写真
ラウンドアバウトがあることがわかる青看板拡大する
平山子坂ラウンドアバウトの南側には、ラウンドアバウトがあることがわかる青看板が新設された。
南側から眺める平山子坂ラウンドアバウト拡大する
平山子坂ラウンドアバウトを南側から眺める。置賜地区には「自主規制」と表示された一時停止の私設標識が多いので、「ゆずれ」標識も違和感がない。
西側から眺める平山子坂ラウンドアバウト拡大する
平山子坂ラウンドアバウトを西側から眺める。この写真の手前に、警戒標識「ロータリーあり(201の2)」が設置されている。
北側から眺める。絶妙なカーブが環道を逆走しにくくさせていると感じる。
東側から。もともと見通しのよい交差点であるが故に、いわゆる「十勝型事故(コリジョンコース現象)」が発生しやすかったのかも知れない。
平山子坂ラウンドアバウト空撮拡大する
平山子坂ラウンドアバウトを空撮。広域農道には歩道が設けられていないので当然のことであるが、横断歩道は1箇所のみ。ダンプの通行量が多いため、施工から1年も建っていないが早くも掠れてきている。

偶然にも、ラウンドアバウト化される前の走行映像を撮影していたので工事前後がわかるように編集してみた。また、3台が同時に交差点へ進入する状況を空撮動画撮影することができた。