石巻魚市場の北西角、市道と臨港道路の交差点がラウンドアバウトに改修された。
2016(平成28)年2月3日の河北新報によれば、同年1月29日に水産関係者へ説明して2017年度末までの完成を目指すとのことだったが、2018年9月に現地を訪問した時点では未着工だった。公式発表はないまま、2020年6月24日付で宮城県公安委員会指定の環状交差点になった。その前後に完工・供用開始していたということだろう。2年経過した現在でも、宮城県(石巻漁港管理者・臨港道路道路管理者)や石巻市(市道管理者)のウェブサイトには一切の情報がない。
石巻漁港は全国で13港しかない特定第3種漁港であり、気仙沼漁港と東北地方最大を競っている。それだけに港頭地区は大きく、震災前から道路幅も広かった。歩道や中央分離帯を含めれば幅員50mの市道・臨港道路と幅員20mの臨港道路(いずれも片側2車線)の交差点を交通信号機なしで制御することが求められ、ラウンドアバウトの採用に至ったと考えられる。
特定第3種漁港の多くは重要港湾(港湾法による港)と隣接し、どこが商工港か漁港か一般人にとっては区別がつきにくい。なんとなく魚の匂いがするか金属の匂いがするかで識別できるが、石巻は以下に図示するとおり東西で分けられている。また、周辺にはラウンドアバウトが複数設置されているので、位置関係を示す。
それにしても、漁港区域と思しき区域内の道路が「臨港道路」なのは解せない。正確には漁港道路だと思うのだが、確認の術がない。
ちなみに、石巻漁港における主要水揚魚種は重量ベースでサバとマイワシ、金額ベースでサバ・銀鮭・カツオ・マイワシ・鮭鱒である。
| 路線 | 市道/臨港道路 |
|---|---|
| 所在地 | 宮城県石巻市魚町2丁目 |
| 完成時期 | 2020年6月24日宮城県公安委員会指定 | 実走行日 | 2022年08月28日 |
特記したものを除いて2022年08月28日撮影
石巻魚市場西ラウンドアバウトを北側から眺める。左折レーンと直進・右折レーンが分離されている。
東側から眺める。この接続路には左折レーンがない。左折車両がほとんどいないということだろう。
南側から眺める。こちらも左折レーンがない。また、車線分離標(ポールコーン)は大型車の流出を考慮した配置になっている。
西側から眺める。横断歩道までは1車線だが、その後に左折レーンと直進・右折レーンが分岐する。
(2018年09月17日撮影)ラウンドアバウト施工前の西側からの眺め。
石巻魚市場西ラウンドアバウトを南側から俯瞰して空撮。交通島やゼブラの配置にかなり腐心した様子がうかがえる。
(2018年09月17日撮影)ラウンドアバウト施工前の交差点を空撮。
中央島に寄って空撮。左折レーンの配置に注目したい。

