珠洲まで足を延ばすなんて余程のことがなければないだろう。半島の先端かつ陸路しか交通手段がなく、とてつもなく僻地だ。逆に珠洲の人は富山や金沢まで出かけるよりも、能登空港から東京へ出かけるほうが気軽で便利なのではないか?
冗談は半分にしておいて、富山湾(飯田湾)と日本海を結ぶ国道が狭隘なままだと、観光客を誘致することはもとより住民のライフラインを維持することさえ困難になる。ましてや冬季積雪・凍結地域である。
斯くして、珠洲市若山町宇津山~大谷峠~大谷町の約7kmの区間を改良すべく、1987(昭和62)年に大谷道路事業着工、1998(平成10)年に第1期工区(主に大谷トンネル)完成、2004(平成16)年に若山工区完成を経て、最後の大谷工区がこのほど完成・供用開始された。2014年4月27日開通。
その翌日に偶々開通を知ったものだから、この連休のツーリング先を急遽能登半島に確定したようなものだ。
ループの直径は約220m、福岡~佐賀の三瀬峠(曲渕ループ)に匹敵する巨大ループ橋だ。
橋の南側には能登半島の背骨である山々が峰を連ね、風力発電の風車が見える。
すぐ近くの白米坂という峠から眺める立山連峰は絶品らしい。天気がいいときに訪れてみたい。
例によって動画を撮影してみたが・・・酔いやすい人は見ないほうがいいだろう。
| 路線 | 国道249号 |
|---|---|
| 所在地 | 石川県珠洲市馬緤町 |
| 回転度 | 330度 |
| 完成時期 | 2014(平成26)年4月27日開通 |
| 実走行日 | 2014年05月04日 |
烏川大橋ループ全景。中央部は雑木林と墓地。
烏川大橋ループに近寄ってみる。近寄らないとよく見えないが、近寄ると魚眼レンズでも収まらない。コンクリートがまだ新しい色だ。
烏川大橋から眺める大谷集落。鯉のぼりフェスティバルで有名らしい。
烏川大橋から南側を眺める。旧道も一応通行可能。
交差部の上に小さな休憩施設が設けられている。夏至の頃、海から昇る太陽と海へ沈む太陽が見えるらしい。
が、旅行者が両方をここで見るのはかなり気合が必要だ。
烏川大橋空撮。直径220m、交差部の標高差37mの巨大ループ橋を実感する。(この写真のみ2022年5月29日撮影)
橋梁そのものは2011年に架けられていたようだ。
すぐそばの大谷集落では、鯉のぼりフェスティバルが開催されていた。450本の鯉のぼりが泳いでいるらしい。(誰だ、館林のほうが凄いよ!なんて無粋なことを言うのは。)

