橿原東口団地ロータリー

近鉄橿原神宮前駅の南東1.5kmの丘陵地に拓かれた住宅団地の中心部に5枝の円形交差点が設けられている。

丘陵の頂部にこの円形交差点が位置している。見通しが悪い道路のクラウン(縦断勾配が凸型に変化する位置)に、減速せざるを得ない円形交差点を配置するのは理にかなっていると言えるだろう。1970年代前半の設計としては素晴らしい。

蘇我蝦夷が住んだとされる地や壁画で有名な高松塚古墳等の国営飛鳥歴史公園、奈良県最大の前方後円墳である丸山古墳、第29代欽明天皇陵とされる梅山古墳に囲まれる。とんでもない歴史の地であるが、住民と会話したところ「田舎やろ?周りは墓ばっかりや」と、すっかり生活に馴染んでいる様子が窺える。

住宅団地は1973(昭和48)年に分譲が始まった橿原東口団地。デベロッパーは橿原に本拠を置く大和開発。

いずれの接続路にも警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されていないが、環道は右回り一方通行で規制されており、ロータリー交差点と言ってよいだろう。

路線市道東口団地5号線/市道東口団地30号線/市道東口団地21号線
所在地奈良県橿原市菖蒲町4丁目
完成時期1973(昭和48)年
実走行日2024-12-29
全景写真
橿原東口団地ロータリーを北西側から眺める。この道路が団地のメインストリートで、環道進入時に一時停止の必要がない唯一の接続路である。
橿原東口団地ロータリーを北側から眺める拡大する
北側から眺める。団地造成当初はこの道路はなかった。
東側の枝道から眺める。自動車通行不可というわけではないが、農耕車の通行しか想定していないような狭隘な道路である。
南側から。団地の内外をつなぐもう一つのメインストリート。
橿原東口団地ロータリーを西側から眺める拡大する
西側から。中央島に電柱を置くのはちょっとイケてない。
中央島から北西側接続路を眺める。結構な勾配だ。