前々から螺旋階段の存在を把握していた歩道橋。あろうことか、前回の取材旅行でここをすっ飛ばしてしまう失態をやらかした。その前後で調査しておいたのだが、「若宮歩道橋」と「御園歩道橋」が検索にひっかかる。
どっちが正しいねん!?って心のなかでツッコんでた。
現地で眺めてピンときて帰宅後に確認。名古屋市のネーミングライツで2013年4月から「公益社団法人名古屋青年会議所 若宮歩道橋」と名乗っているそうだ。
歩道橋が跨いでいる若宮大通(100m道路)の上にある名古屋高速2号東山線が最初に開通したのは名古屋西JCT(5号万場線)~白川出入口で、1986(昭和61)年10月であった。この白川出入口は設計上、若宮大通と平面交差する御園通りを遮る位置にせざるを得ず、しかし横断者が多いことから横断部の立体化が検討された。当時、若宮大通の地下に鉄道が計画(市営地下鉄東部線との噂)されており、また、若宮大通の歩道地下には各種管路が埋設されていることから、地下道化は早々に諦め、歩道橋方式になった模様。1987年1月供用開始。
参考図書によれば、歩道橋の形式選定に際して、上部工(歩道橋本体)で4案、北側階段部で8案から現状の形式が選定されている。上部工にはポニーワーレントラス形式も候補にあったことに驚いた。実現していれば、それはそれで注目の的だっただろう。階段部8案の内訳は、ループ形式3案、直折れ形式とその派生形が5案。単にループしているだけでなく、桁の外側に湾曲させた化粧板を取り付けるが故に、製作と現場調整が複雑だったことをうかがわせる記述があった。
カテゴリー | 螺旋階段歩道橋 |
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構造 | 3径間連続鋼床版逆台形箱桁橋 |
路線 | 市道若宮大通 |
所在地 | 愛知県名古屋市中区大須 |
実走行日 | 2016-03-21 |
全景写真 | |
ネーミングライツにより「若宮歩道橋」になっているが、それで道案内できるのだろうか。メガシャキ歩道橋ぐらい現実離れ・有名になっていれば問題ないと思うけど。 東側から。 一般的な螺旋階段歩道橋と異なり、ループの中心は橋脚ではない。桁の化粧板が複雑な形状だとよくわかる。 ループ部の幅は狭く感じる。 橋歴板は発見できず。 |
参考図書:「橋梁と基礎」建設図書刊 1987年9月号
調査協力:@sahitori