千住新橋右岸歩道橋・歩行者昇降階段

足立区内の荒川(荒川放水路)に架けられた千住新橋の下り線右岸(千住側・荒川上流側)歩道がループしている。

荒川放水路開削に伴って架けられた大正時代の千住新橋の老朽化と昭和34年の伊勢湾台風被害を教訓にした高潮防御施設整備のひとつとして、千住新橋の架替えと付近堤防の強化が図られた。周辺に代替となる路線は存在しないため活線施工が必須となり、1968(昭和43)年調査着手、1972(昭和47)年第一期工事着工、1978(昭和53)年第二期工事着工を経て、1986(昭和61)年完工という長期工事となった。その第二期工事の一部として、千住の街と千住新橋をつなぐ目的でこの歩道橋が建設された。

千住大橋の歩道部は歩行者自転車共用だが、この歩道橋は自転車と歩行者が分離されており、自転車用はスイッチバック形状で歩行者用のみ螺旋階段が採用されている。

路線国道4号
所在地東京都足立区千住大川町
回転度720度
完成時期1983(昭和58)年1月
実走行日2021-02-07
全景写真
千住新橋右岸歩道橋・歩行者昇降階段を南東側から眺める拡大する
千住新橋右岸歩道橋・歩行者昇降階段を南東側から眺める。階段のすぐ右側に自転車用昇降スロープの入口がある。
千住新橋右岸歩道橋・歩行者昇降階段を南西側から眺める拡大する
南西側から眺める。
千住新橋右岸歩道橋・歩行者昇降階段を千住新橋から眺める拡大する
千住新橋から眺める。
千住新橋右岸歩道橋・歩行者昇降階段を俯瞰する拡大する
歩行者昇降階段を階段上から眺める。
橋歴板。橋梁を製作したコミヤマ工業は2008年3月に民事再生手続き廃止が決定され、破産した。

千住新橋架替え順序と右岸歩道橋

1963(昭和38)年06月 | 1975(昭和50)年01月 | 1979(昭和54)年09月 | 1984(昭和59)年10月

1963(昭和38)年06月 1924(大正13)年5月完成(1958年拡幅工事施工)の千住新橋。荒川放水路開削に伴って架けられた。現在の国道4号下り線に位置する。
1975(昭和50)年01月 千住新橋架替え第一期工事中。下流側(写真右側)に新橋脚が見える。
1979(昭和54)年09月 架替え第二期工事中。上流側の旧橋は撤去済み。千住新橋(現・上り線)は1976(昭和51)年竣工、1978(昭和53)年5月26日開通。スイッチバック形状の上り線側右岸歩道橋は現在の歩道橋の1世代前のもの。
1984(昭和59)年10月 架替え第二期の主要工事完工。千住新橋(現・下り線)は1981(昭和56)年竣工、1983(昭和58)年3月7日開通。下り線側右岸歩道橋も完成している。