川辺・目川バイパス 岡ラウンドアバウト

江戸時代に成立した旧東海道の道筋をそのままなぞる滋賀県道116号六地蔵草津線。当然に狭隘な道路で離合もままならない。地元民にとっては慢性的に渋滞する国道1号を迂回する貴重な路線である。

しかし、2025年秋には国道1号バイパス栗東水口道路~山手幹線(県道2号大津能登川長浜線)が全通予定で、草津旧市街に直結する道路の交通容量増強が必須とされたことから、JR草津駅とJR草津線手原駅の間を1回の右左折で済むよう県道116号六地蔵草津線のバイパスとなる道路(川辺・目川バイパス)が新たに整備された。その1回右左折の交差点にラウンドアバウトが採用され、渋滞抑止を最大限に狙ったと考えられる。

取材は供用開始から5日経った平日朝の通勤時間帯で非常に多くの車両が通行していたが、どの車も非常にスムーズかつ高速にラウンドアバウトを通行しており、利用者の柔軟性の高さを実感する。

ラウンドアバウトの中央島には県立栗東高校美術科の生徒による絵(馬のまち・栗東を表現した市章と馬)が描かれている。

路線県道116号六地蔵草津線/市道下砥山岡線
所在地滋賀県栗東市岡
完成時期2024(令和06)年08月09日公安委員会指定
2025(令和07)年03月15日開通式
実走行日2025-03-20
全景写真
岡ラウンドアバウトを北東側から眺める拡大する
岡ラウンドアバウトを北東側から眺める。
南東側から眺める。田圃の真ん中なので方向感をつかみにくい。もっとも、行き先案内を掲示しても地元民にしかわからない地名ばかりになるだろう。
南西側から。いずれの接続路にも警戒標識「ロータリーあり(201の2)」は設置されていない。
岡ラウンドアバウトを北西側から眺める拡大する
北西側から。この接続路だけ分離島が短いのは、写真左側の農地に出入りする車両を考慮したと見える。
エプロン端は他のラウンドアバウトでは見られない構造。接近して詳しく眺めたかったが、通行車両が多くてどうにもならぬ。そして、中央島に近い位置に車道外側線らしき白線がある。VISON国営木曽三川公園ワイルドネイチャープラザ入口交差点の白線とは異なる位置だが、どういう意味・意図があるのだろう?
地上からではなかなか判別しにくいが、馬と市章をあしらった絵が中央島に描かれている。
岡ラウンドアバウト施工の時系列拡大する
交差点近くに、岡ラウンドアバウト施工の時系列写真が掲出されていた。これは素晴らしい取り組み。