戸塚駅の北西1kmの丘陵にある住宅団地の中心部を東京電力の送電線が2本(本牧線と香川線)通っており、その1つの鉄塔を囲むように円形交差点が設けられている。
住宅団地の名は「アザリエ団地」、デベロッパーは北信土地(現存しない)。
住宅地にするにはかなりの急傾斜な土地だが、早急な住宅開発が望まれていたのだろう、平坦化することもなく強引に宅地造成したとみられる。造成直後は非舗装路だったとみられるが、この急勾配な道路が舗装されていないというのは、現代の感覚ではありえない。
環道部は一方通行の規制は行われておらず、接続する道路も右折を禁じていないうえに一時停止の必要もない。また、警戒標識「ロータリーあり(201の2)」もない。どう見てもロータリー交差点とは言えない交差点であるが、ロータリー交差点と同様の交差点運用が定着しているようで、15分ほどの取材中に通行した車は環道の手前で徐行し、ゆっくりと右回りで抜けていった。
それにしても、なぜ「アザレア」ではなく「アザリエ」なのか。昭和中期には、まだアザレアというツツジは一般的ではなかったのだろうか。それとも由来は別の言葉なのか?
カテゴリー | ロータリー |
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路線 | 市道矢部463号線/市道矢部467号線 /市道中田622号線/市道矢部358号線 |
所在地 | 神奈川県横浜市戸塚区矢部町 |
完成時期 | 1962(昭和37)年 |
実走行日 | 2018-03-11 |
全景写真 | |
拡大する アザリア団地ロータリーを南側から眺める。中央島の向こう側で送電線が交差している様子がわずかに見える。 アザリア団地ロータリーを西側から眺める。残念ながら進行方向は規制されていない。 北側から眺める。この勾配はなかなかのもの。団地が作られた当時は、ここを登りきれない車があったのではないだろうか。 東側から。4方向とも一時停止の規制はない。 1963(昭和38)年国土地理院撮影の空中写真。既に造成が終わり、送電鉄塔や数件の住宅が建っている様子がわかる。また、この時点では団地内道路は非舗装路だったように見える。 中央島には東京電力本牧線(66kV)7号鉄塔。昭和43年と記されているが、空中写真によれば昭和38年時点で既に鉄塔が存在しており、昭和43年に更新された鉄塔ということだろう。 |